柱頭(ちゅうとう)

柱頭(ちゅうとう)
柱頭(花の構造)

柱頭の概要

柱頭(ちゅうとう)とは、植物の花における雌しべの最も外側、つまり先端部分に位置する器官です。柱頭は、受粉において花粉を最初に受け取る場所であり、受精に至るプロセスの出発点となります。

多くの植物で柱頭の表面は粘着性を帯びており、風や虫によって運ばれてきた花粉が付着しやすいように進化しています。

さらに柱頭は、花粉が同種のものであるかどうかを判断し、異種の花粉を排除する機能も持っています。   同意語としては「雌しべ先端」がよく用いられます。

柱頭の詳細説明

柱頭は、植物の生殖における中心的な役割を担う器官です。受粉とは、花粉が雌しべに到達することを指しますが、単に到達しただけでは受精は成立しません。花粉が柱頭に付着した後、柱頭の表面から水分や栄養を吸収し、花粉管(かふんかん)が発芽します。この花粉管が雌しべの内部を伸長し、胚珠(はいしゅ)に到達して初めて、精細胞が卵細胞と融合し受精が完了します。

 

柱頭の構造や性質は植物の種類によって異なります。たとえば、ユリ科やナス科の植物では明確に湿った粘液層を持つ柱頭が見られ、一方でトウモロコシのように糸状に伸びた「絹糸(けんし)」が柱頭の役割を果たす例もあります。また、花粉の識別や選別能力にも優れており、異なる種の花粉や不適合な遺伝情報を持つ花粉に対しては、花粉管の発芽や伸長を阻止する働きも行います。

 

柱頭の役割

柱頭の果たす主要な役割は、以下の通りです。

  • 花粉受容: 柱頭は花粉を受け取り、受精の第一段階を担います。
  • 選択的受容: 柱頭は同種の花粉のみを受け入れ、異種や不適合な花粉を排除します。
  • 花粉管の発芽と誘導: 柱頭に付着した花粉が発芽し、花粉管が胚珠に向かって成長できるよう導く働きをします。

 

柱頭の役目と課題

役目

  • 受粉成功率の向上: 柱頭が適切に機能することで、花粉の受容から受精までのプロセスが円滑に進みます。
  • 作物の収量・品質向上: 正常な受粉により種子や果実が形成され、農作物の健全な生育と高収量につながります。

 

課題と対策

  • 病害虫の影響: 柱頭は外部に露出しているため、灰色かび病やアブラムシの寄生などにより機能不全を起こすことがあります。
    対処方法:防虫ネットや適正な農薬使用、病害虫モニタリングによる早期対策が有効です。
  • 環境要因による影響: 高温・低湿や過湿などの極端な環境は、柱頭の粘着性や受容機能を損ないます。
    対処方法:施設栽培では温湿度を管理し、露地栽培では適切な播種・定植時期の調整が効果的です。
  • 受粉障害: 柱頭の異常や形成不良により、正常な花粉受容や花粉管誘導が行われないことがあります。
    対処方法:母株や品種の健全性を見直し、必要に応じて人工授粉やホルモン剤の補助を実施します。
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