鋤床層の概要
鋤床層(すきどこそう)とは、水田の土壌において、作土と心土の間に形成される、水を通しにくい固い層を指します。この層は通常、鋤やロータリーで起こす深さ(約20cm)に形成されます。鋤床層は、水田で水を溜めるために重要な役割を果たし、稲作においては不可欠な構造です。同意語としては「硬盤層」があります。
鋤床層の種類や特性
鋤床層にはいくつかの種類や特性があります。これにより、農業における管理方法や対策が異なります。
- 自然鋤床層: 長年の耕作や自然な土壌圧縮によって形成される層。
- 人工鋤床層: 人為的な耕作活動によって形成された層。
鋤床層の特徴、課題
鋤床層の特徴や課題としては以下の点が挙げられます。
メリット
- 水保持力: 鋤床層は水を通しにくく、水田に水を効率的に溜めることができます。
- 栄養保持: 栄養素が下層に流出するのを防ぎ、作物に必要な栄養を保持します。
課題
- 排水不良: 鋤床層が厚すぎると、水はけが悪くなり、根腐れの原因となることがあります。
- 根の発育阻害: 固い層が根の伸長を妨げることがあり、作物の成長に悪影響を与えることがあります。
- 改良の手間: 必要に応じて鋤床層の改良や破砕が必要となり、手間とコストがかかります。