団粒構造の概要
団粒構造(だんりゅうこうぞう)とは、土壌粒子が結合して小さな団子状の塊を形成し、その間に空気を多く含んでいる状態を指します。このような構造は、トラクターなどで耕起した後のふかふかとした柔らかい土壌に見られます。団粒構造は土壌の通気性や水はけを向上させ、植物の根の生育を助けます。同意語としては「粒団構造」があります。
団粒構造の種類や特性
団粒構造にはいくつかの種類や特性があります。
- 微小団粒: 直径が1mm未満の非常に小さな団粒で、主に粘土質土壌に見られます。
- 小団粒: 直径が1~5mm程度の団粒で、ローム質土壌に多く見られます。
- 大団粒: 直径が5mm以上の大きな団粒で、砂質土壌に見られることがあります。
団粒構造の特徴、課題
団粒構造の特徴、課題としては以下の点があります。
メリット
- 通気性向上: 団粒構造により、土壌中の空気の流通が良くなり、根の呼吸が促進されます。
- 水はけ改善: 団粒構造は排水性を向上させ、根腐れのリスクを低減します。
- 保水性のバランス: 適度な保水性が保たれるため、乾燥や過湿を防ぎます。
課題
- 崩壊のリスク: 団粒構造は過度の圧力や水分で崩れやすくなるため、適切な管理が必要です。
- 有機物の補給: 団粒構造を維持するためには、定期的な有機物の補給が求められます。
- 土壌改良の手間: 団粒構造を形成・維持するための土壌改良には労力と時間がかかります。