しみ腐病(しみぐされびょう)

しみ腐病(しみぐされびょう)とは、植物の根や果実に初期段階で水浸状の小斑点が現れ、その後腐敗が進行する病気を指します。特にニンジンやナガイモなどの根菜類に発生しやすく、症状としては根面に径3〜5mmの円形または長円形の褐色水浸状の斑点が見られます。進行すると病斑中央に縦の亀裂が生じ、収穫後も被害が進行して市場で問題になることがあります。主な原因菌はピシウム菌やフザリウム菌などが挙げられます。

しみ腐病の概要

しみ腐病は、主に土壌中の病原菌によって引き起こされる植物の病気です。ニンジンの根に発生しやすく、最初は水浸状の小さな斑点が現れ、やがて褐色の斑点に成長します。病斑は進行すると中央に縦の亀裂が生じるため、根全体が腐敗してしまうことがあります。

同意語としては「しみ症」があります。

しみ腐病の種類と特性

しみ腐病にはいくつかの種類と特性があります。

  • ピシウム菌由来のしみ腐病:ピシウム菌が原因で発生するしみ腐病は、特に湿度が高い環境で発生しやすいです。
  • フザリウム菌由来のしみ腐病:フザリウム菌が原因のしみ腐病は、土壌中に長期間残る性質があります。

しみ腐病の対策

ニンジンのしみ腐病対策

ニンジンのしみ腐病対策には以下の方法があります。

  • 抵抗性品種の選定:しみ腐病に抵抗性を持つ品種を選ぶことが効果的です。
  • 適切な間隔での播種:過密な植え付けを避け、風通しを良くすることで湿度を下げ、病気の発生を抑えます。
  • 水管理の徹底:適切な排水を確保し、過湿を避けるようにします。
  • 病害防除剤の使用:必要に応じて適切な殺菌剤を使用し、病気の拡大を防ぎます。農薬の適正使用ガイドラインに従うことが重要です。
  • 病葉の早期除去:感染した葉を早期に取り除くことで、病気の拡散を防ぎます。
  • 輪作の実施:連作を避け、病原菌の蓄積を防ぎます。
  • 土壌消毒の実施:土壌中の病原菌を減少させるために、適切な時期に土壌消毒を行います。

ナガイモのしみ腐病対策

ナガイモのしみ腐病対策には以下の方法があります。

  • 抵抗性品種の選定:しみ腐病に強い品種を選ぶことが推奨されます。
  • 適切な植え付け間隔:風通しを良くするため、植え付け間隔を広めに取ります。
  • 水管理の徹底:特に梅雨時期に注意し、過湿を避けるように排水を良くします。
  • 病害防除剤の使用:適切な時期に殺菌剤を使用し、病気の予防や拡大を防ぎます。
  • 病気の早期発見と除去:感染した部分を早期に発見し、取り除くことで、他の部分への感染を防ぎます。
  • 輪作の実施:連作を避け、土壌中の病原菌の累積を防ぎます。
  • 土壌消毒の実施:土壌中の病原菌を減少させるために、適切な時期に土壌消毒を行います。
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