自殖弱勢(じしょくじゃくせい)とは、植物が自家受粉や自家受精を繰り返すことで、次第に草勢が弱まり、成長が悪くなる現象を指します。同意語としては「近交弱勢」があります。
自殖弱勢の概要
自殖弱勢は、植物が自家受粉(自分自身の花粉で受粉すること)や自家受精(自分自身の精子と卵で受精すること)を繰り返すことで発生します。この現象は、遺伝的な多様性が欠如し、劣性遺伝子が現れやすくなるため、結果的に草勢が弱まり、成長が悪くなることを指します。特にトウモロコシやアブラナ科、セリ科、ユリ科などの植物で顕著に見られます。
自殖弱勢の種類と特性
自殖弱勢にはいくつかの種類と特性があります。
- トウモロコシの自殖弱勢:トウモロコシは自殖を繰り返すと、成長が著しく遅くなり、収穫量が減少します。
- アブラナ科の自殖弱勢:キャベツやブロッコリーなどのアブラナ科の植物も自殖弱勢により、品質が低下します。
- ユリ科の自殖弱勢:ユリなどのユリ科の植物も同様に、自殖を繰り返すと成長が悪くなります。