根粒菌(こんりゅうきん)とは、マメ科植物の根に共生する細菌で、窒素を固定して植物に供給します。同意語としては「根瘤菌」があります。
根粒菌の概要
根粒菌は、主にマメ科植物の根に共生する細菌で、窒素を固定する能力を持っています。これにより、植物は空気中の窒素を直接利用することができるようになります。根粒菌は植物の根に「根粒」と呼ばれるこぶ状の構造を形成し、その内部で窒素を固定します。これにより、土壌中の窒素肥料を減らし、持続可能な農業を支援します。
- メリット:窒素固定による土壌肥沃度の向上、化学肥料の使用削減、持続可能な農業の促進など。
- デメリット:適切な条件が整わないと効果が発揮されにくい、特定の植物にしか共生しないなど。
根粒菌の種類と特性
根粒菌にはいくつかの種類と特性があります。
- リゾビウム属:最も一般的な根粒菌で、様々なマメ科植物と共生し、窒素を固定します。
- ブラディリゾビウム属:特定のマメ科植物と共生し、高い窒素固定能力を持つ根粒菌です。
- シノリゾビウム属:酸性土壌での適応性が高く、特定のマメ科植物と共生します。
根粒菌の管理
根粒菌を効果的に利用するためには、以下の点に注意が必要です。
- 適切な接種:種子に根粒菌を接種することで、根粒菌の定着を促進します。
- 土壌の管理:適度なpHと適切な肥料管理により、根粒菌の活動を支援します。
- 植物の選択:マメ科植物を選ぶことで、根粒菌との共生関係を最大限に活用できます。