心土の概要
心土(しんど)とは、農地やほ場の土壌において、表層の作土の下に位置する土層のことを指します。心土は固く茶褐色をしており、耕作の影響を受けていない元の土です。この層は、作物の根が深く伸びる際に重要な役割を果たします。心土の管理や改善は、作物の健康な成長と収量に大きく影響します。同意語としては「下層土」があります。
心土の種類や特性
心土にはいくつかの種類や特性があります。
- 粘土質心土: 粘土が多く含まれる心土で、水分保持力が高いが、排水性が低い。
- 砂質心土: 砂が多く含まれる心土で、排水性が良いが、水分保持力が低い。
- シルト質心土: 粘土と砂の中間の性質を持ち、水分保持力と排水性のバランスが良い。
心土のメリットや課題
メリット
- 水分と養分の保持: 心土は水分と養分を保持し、作物の成長に寄与します。
- 根の深部伸長: 根が深く伸びることで、乾燥時にも水分を吸収しやすくなります。
- 土壌構造の安定: 心土がしっかりしていると、土壌全体の構造が安定します。
課題
- 排水性の問題: 粘土質の心土は排水性が悪く、根腐れの原因になることがあります。
- 硬度の改善: 硬い心土は根の伸長を妨げるため、深耕などの土壌改良が必要です。
- 養分供給の限界: 心土は作土ほど肥沃でないため、適切な肥料管理が必要です。