トマトキバガ(とまときばが)

トマトキバガ(とまときばが)
トマトキバガ (Tuta absoluta)

トマトキバガの概要

トマトキバガ(とまときばが)は、チョウ目キバガ科に属する害虫で、主にナス科(なすか)やマメ科(まめか)の作物に被害を与えます。この害虫は、トマト、ナス、ピーマン、バレイショ(じゃがいも)などの作物に寄生し、葉や茎の内部を食害することで植物の成長を妨げます。また、果実にも侵入し、その品質を著しく低下させるため、農業生産において重要な課題となっています。

トマトキバガの詳細説明

トマトキバガは、学名Tuta absolutaとして知られる小型のガで、南米を起源とする外来種です。この害虫の成虫は開張約10mmの小型で、灰褐色の翅(はね)を持っています。主に夜間に活動し、日中は葉の間に隠れていることが多いです。一匹の雌は一生のうちに約260個の卵を産み、葉の裏や茎、果実に付着させます。幼虫は内部を食害することで孔道を形成し、葉は薄皮状になり、果実には小さな穴ができ腐敗が進行します。

トマトキバガは1年に複数世代が発生し、その数は環境条件によって異なります。温暖な地域では年に10~12世代が発生することもあり、繁殖力が非常に高いことが特徴です。移動手段としては、成虫が自力で飛翔するほか、風や人為的な作物の移動によって分布を拡大することも確認されています。

日本では2021年に初めて熊本県で発生が確認され、その後、九州や四国などの一部地域でフェロモントラップによる誘殺が行われています。

トマトキバガの課題と対策

課題

  • 薬剤耐性の獲得: トマトキバガはピレスロイド系やジアミド系の殺虫剤に対する耐性を獲得した個体群が報告されています。
  • 繁殖力の高さ: 年間に多くの世代が発生するため、防除のタイミングを逃すと被害が拡大しやすいです。
  • 国際的な分布拡大: 世界中で分布を広げており、新たな地域での侵入リスクが高まっています。

対策

  • フェロモントラップの利用: フェロモントラップを設置し、成虫の発生を早期に検知することで防除タイミングを把握します。
  • 天敵の活用: タバコカスミカメなどの天敵昆虫を利用した生物的防除が有効です。
  • 農薬の適切な使用: 登録された農薬をローテーションで使用し、薬剤耐性の発生を抑える工夫が必要です。
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