栽培手法の関連一覧

  • 近郊園芸(きんこうえんげい)とは、都市の近くで行われる園芸活動のことです。新鮮な野菜や果物を都市部に供給するために重要な役割を果たします。

  • 肥料成分(ひりょうせいぶん)とは、肥料に含まれる窒素、リン酸、カリなどの栄養素のことです。これらは成分保証票で含有量が表示され、作物の生育に必要な養分を供給します。

  • ファイトプラズマ(ふぁいとぷらずま)とは、植物に病害を引き起こす微生物で、細菌に近縁です。ヨコバイやウンカなどの昆虫によって媒介され、作物に深刻な被害をもたらします。

  • 普及指導員(ふきゅうしどういん)とは、農業者に対して技術や経営の指導を行う国家資格を持つ都道府県職員で、研修や情報提供を通じて農業の発展を支援します。

  • 複葉(ふくよう)とは、葉身が複数に分かれた葉のことを指し、各部分が独立した小葉(しょうよう)として形成されます。これに対し、葉身が1枚のものは単葉(たんよう)と呼ばれます。

  • ブラシノステロイド(ぶらしのすてろいど)とは、植物ホルモンの一種で、植物の成長や細胞分裂、発芽を促進する役割を持ちます。セイヨウナタネの花粉から発見され、非常に微量で強力な作用を示します。

  • 苞葉(ほうよう)とは、花の近くに位置する葉が変形したもので、花序(かじょ)の一部として花を保護したり、目立たせる役割を持ちます。

  • 雄性不稔(ゆうせいふねん)とは、植物の葯(やく)や雄しべが退化し、花粉が正常に機能しなくなる現象を指します。一代雑種(いちだいざっしゅ)の採種(さいしゅ)に利用され、タマネギやニンジンなどで活用されています。

  • 葉腋(ようえき)とは、葉が茎に付く部分の上側のことで、通常この場所に芽が形成されます。葉腋は植物の成長や枝分かれに重要な役割を果たします。

  • 葉身(ようしん)とは、植物の葉の平らに広がった本体部分で、光合成や蒸散などの重要な機能を担う部分です。植物の成長や健康に大きな影響を与えます。

  • 立地条件(りっちじょうけん)とは、農業経営において作物が栽培される場所の環境条件を指します。これには土壌の質、気候、そして市場や流通までの距離が含まれ、農作物の生産効率や品質に大きく影響します。

  • アルカリ性土壌(あるかりせいどじょう)とは、pH値が7.5以上で、主に石灰質(せっかいしつ)を多く含む土壌です。この土壌では特定の作物が育ちにくく、適切な土壌改良が必要です。

  • 利用率(りようりつ)とは、施した肥料や資材が作物にどれだけ吸収され、有効に利用されたかを示す指標です。この数値は、農業の効率や環境負荷の軽減において重要な役割を果たします。

  • 定植機(ていしょくき)とは、野菜や花卉(かき)の苗を畑に効率的に植え付けるための農業機械です。半自動と全自動のタイプがあり、作業の効率化と労働力の削減に役立ちます。

  • 土壌酸度(どじょうさんど)とは、土壌がどれだけ酸性かを示す指標で、pH(ピーエイチ)で表されます。多くの作物は弱酸性から中性の土壌を好むため、適切な土壌酸度の管理が重要です。

  • 稔性(ねんせい)とは、植物が受粉後に正常な種子や果実を形成する能力を指します。作物の収穫量や品質に直結するため、農業では重要な概念です。

  • 葉かび病(はかびびょう)とは、主にトマトなどの作物に発生する病害で、葉の裏面にかびが生じる症状です。特に高温多湿の環境で発生しやすく、作物の生育に悪影響を与えます。

  • 播種(はしゅ)とは、タネ(種子)を播くことを指し、植物の栽培の初期段階で、発芽と成長を促すために行われる重要な作業です。

  • ローカルフード法案(ろーかるふーどほうあん)とは、地域の農業を支援し、地域在来品種の保存と利用を促進する法律案です。この法案により、地域の食料自給の向上が期待されています。

  • 被覆肥料(ひふくひりょう)とは、水溶性肥料を硫黄や合成樹脂の膜で覆い、肥料成分の流出量や期間を調整する肥料です。作物の成長に合わせた肥効コントロールが可能です。

  • 軟弱野菜(なんじゃくやさい)とは、ホウレンソウやシュンギク、ミツバなど、日もちが悪く輸送性に乏しい野菜のことで、消費地に近い都市近郊で栽培されることが多いです。

  • 登熟(とうじゅく)とは、作物が果実の肥大を終えた後、果肉の色や味、肉質がさらに良くなり、完全に熟していく過程を指します。スイカやメロンなどで重要な段階です。

  • 連結ポット(れんけつぽっと)とは、育苗用のポットが連結された育苗容器の総称で、効率的に多くの苗を育てるために使用されます。セルトレイやペーパーポットなどが含まれます。

  • 粒剤(りゅうざい)とは、粒状に加工された農薬の一種で、主に除草剤や殺虫剤として使用されます。手軽に散布でき、土壌に直接施用するため、使用が簡便です。

  • 葉茎菜類(ようけいさいるい)とは、キャベツやホウレンソウ、アスパラガスなど、主に葉や茎を食用とする野菜の総称です。栄養価が高く、サラダや炒め物などで広く利用されます。

  • 摘花(てっか)とは、植物の花を摘み取る作業で、主に果樹などで行われます。花の数を調整し、果実の品質向上や結実量の安定を図るために重要です。

  • 微量要素(びりょうようそ)とは、作物の健全な生育に必要な栄養素で、わずかな量しか吸収されないものです。鉄、銅、マンガン、亜鉛、ホウ素などが含まれ、これらは植物の成長や代謝に重要です。

  • 葉枯病(はがれびょう)とは、植物の葉が徐々に枯れていく病気で、特にセルリーなどで発生しやすいです。種子を通じて伝染し、下葉から若葉に被害が広がります。

  • 分げつ(ぶんげつ)とは、1本の植物から複数の茎が分かれて成長する現象で、稲などの穀物でよく見られます。これにより、収穫量が増加しますが、適切な管理が必要です。

  • 薬剤散布(やくざいさんぷ)とは、農作物を病害虫から守るために農薬を散布して、病害(びょうがい)や虫害(ちゅうがい)の予防や駆除を行う方法です。適切なタイミングと量が重要です。

  • 明渠(めいきょ)とは、農業や土地管理において、水を排水するために地表に設けられた溝や水路のことです。目に見える排水構造で、過剰な水分を効率的に排除し、作物の健全な生育を助けます。

  • 葉鞘(ようしょう)とは、単子葉植物の葉の基部が茎を包み込む鞘状の部分を指します。特にネギなどの野菜で見られ、根深ネギの白い部分がこれにあたります。

  • メリクロン(めりくろん)とは、茎頂培養(けいちょうばいよう)で育成された苗のことで、病原体を含まないウイルス・フリー株の生産や、植物の無菌増殖に用いられます。特にランやイチゴなどの栽培で活用されています。

  • 穂肥(ほごえ)とは、稲作などで出穂期(しゅっすいき)に施す追肥のことで、籾(もみ)の充実や収量増加を目的とします。適切な施用が重要で、過剰な施用は品質低下につながることもあります。

  • 鉢上げ(はちあげ)とは、小さな苗をより大きなポットや鉢に植え替え、根の成長を促して健全に育てる作業です。通常、この作業は定植前や製品化のために行われます。

  • 土性(どせい)とは、土壌の粒子の大きさやその組成によって分類される土壌の性質です。土性は、作物の栽培適性や水分・肥料の保持能力に影響を与え、埴土(ぼくど)から砂土(さど)まで様々な種類があります。

  • 農業会議(のうぎょうかいぎ)とは、市町村農業委員会会長と都道府県の農業団体が参加する、農業委員会系統組織の都道府県レベルの組織です。農業および農業者の利益を代表し、行政行為を補完する役割を持っています。

  • 配合肥料(はいごうひりょう)とは、複数の肥料成分を混ぜ合わせ、植物に必要な栄養素をバランスよく供給する肥料です。主に窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の三要素を含み、作物の生育を促進します。

  • ポジティブリスト制度(ぽじてぃぶりすとせいど)とは、農薬や飼料添加物などが一定量以上残留する食品の流通を禁止し、食品の安全性を確保するために設けられた制度です。基準が設定されていない成分の使用も制限されます。

  • 物日(ものび)とは、春と秋のお彼岸やお盆、正月など、特定の行事や季節に需要が特に高まる日のことを指します。特に切り花の需要が増えるため、これらの時期を狙って出荷・販売が行われます。

  • 矮化剤(わいかざい)とは、植物の伸長を抑え、コンパクトに育てるための生長調整剤です。鉢物や草花の栽培に利用され、見た目を整えたり、管理を容易にする目的で使用されます。

  • 半身萎凋病(はんしんいちょうびょう)とは、バーティシリウム菌が原因で発生する病害で、主にトマトやナスなどの作物に影響を与えます。感染すると片側の葉が萎れ、生育が悪化します。

  • 根鉢(ねばち)とは、植物の根とそれに付着した土壌が一体となった塊のことです。植え替えや移植時に重要で、根鉢を崩さないことで植物の成長を保つことができます。

  • 苗立枯病(なえたちがれびょう)とは、幼苗期に地際部の茎が病原菌によって侵され、枯死する病害です。主にピシウム菌やリゾクトニア菌が原因で、多くの作物に影響を与えます。

  • トンネル栽培(とんねるさいばい)とは、作物の上にトンネル状に設置したビニールやフィルムで覆い、低温期に保温する栽培方法です。早熟栽培や露地栽培で使われ、作物の生育を促進します。

  • 透水性(とうすいせい)とは、土壌が水を通す能力のことです。土壌の透水性が高いと水はけが良く、根が酸素を得やすい環境が作られ、作物の健全な成長を促進します。

  • 電照栽培(でんしょうさいばい)とは、人工照明を利用して植物の成長や開花を調整する栽培方法です。日長を制御することで、開花時期や収穫時期をコントロールし、農作物の生産性を高めます。

  • 摘蕾(てきらい)とは、植物の蕾(つぼみ)を成長の途中で摘み取る作業のことです。主に植物の成長を促進し、花や果実の質を向上させるために行われます。目的に応じてすべての蕾を摘むか、一部だけを摘むことがあります。

  • 有機農法(ゆうきのうほう)とは、化学肥料や農薬を使用せず、自然の力を利用して土壌を健康に保ち、持続可能な農業を目指す栽培方法です。環境保護や安全な農産物の生産に重きを置きます。

  • サイトカイニン(さいとかいにん)とは、植物ホルモンの一種で、細胞分裂や成長、老化の抑制などに関与する物質です。栽培や組織培養で重要な役割を果たし、特に植物の成長促進や品質向上に利用されます。

  • 本葉(ほんば)とは、植物が発芽した後、子葉(しよう)に続いて展開する、その植物本来の葉のことを指します。本葉は、植物が光合成を本格的に始め、成長を進めるための重要な役割を担います。

  • 不定根(ふていこん)とは、通常の根以外の場所、例えば茎や葉から発生する根のことです。挿し木や株分けなどで利用され、植物の繁殖や再生に役立ちます。

  • 葯(やく)とは、植物の雄ずいの一部で、花粉を形成する袋状の器官です。葯は受粉に必要な花粉を生成し、花粉が雌しべに届くことで植物の繁殖が進みます。

  • ポット苗(ぽっとなえ)とは、プラスチック製の育苗ポットに種子をまき、育てた苗のことです。苗が独立した環境で育つため、移植が容易で根の成長が安定しやすい特徴があります。

  • 覆土(ふくど)とは、種をまいた後、その上にかぶせる土のことです。覆土は種子を保護し、発芽を促すために重要で、トレイ育苗ではバーミキュライト、畑では土と砂の混合物が一般的に使用されます。

  • ハウス栽培(はうすさいばい)とは、ビニールハウスや温室内で作物を栽培する手法です。外部環境から保護された条件下で、温度や湿度を管理し、年間を通じて安定した作物生産が可能です。

  • ハウス育苗(はうすいくびょう)とは、温室やビニールハウス内で苗を育てる方法です。外部の気象条件に左右されず、安定した環境で作業ができ、適期に作物を育成することが可能です。

  • 中生(なかて)とは、作物の成長や収穫の早晩性において、早生(わせ)と晩生(おくて)の中間に位置する栽培期間の品種を指します。安定した収穫時期と品質が特徴です。

  • 矮性(わいせい)とは、植物の草丈が通常よりも著しく低い性質を指します。これは遺伝的な要因や矮化剤の使用、接ぎ木などによって引き起こされます。矮性は園芸や果樹栽培で多用され、コンパクトな植物を育てるために利用されます。

  • 培土(ばいど)とは、作物の根元に土を寄せて作物の安定や成長を促す作業を指します。一方、培養土(ばいようど)は、植物を育てるために特別に調整された土壌のことで、育苗や鉢植えなどで使用されます。

  • リーフィー(りーふぃー)とは、カリフラワーやブロッコリーで発生する異常花蕾(からい)の一種で、花蕾から葉が出てしまう現象を指します。これは通常、栽培環境や肥料のバランスが原因で発生します。

  • 葉面散布(ようめんさんぷ)とは、水に溶かした肥料や農薬を植物の葉に直接散布し、葉から栄養や薬剤を吸収させる栽培方法です。根が弱っている場合や植物がストレスを受けた際に効果的です。

  • 養液栽培(ようえきさいばい)とは、土壌を使わず、水と養分を含む培養液を用いて作物を育てる栽培方法です。培地や培養液の供給方法により、水耕栽培やロックウール栽培などに分類されます。

  • 芽かき(めかき)とは、植物の栽培において、余分な芽を取り除き、限られた栄養を残した芽に集中させる作業です。これにより、作物の品質や収量を向上させることができます。

  • ボルドー液(ぼるどーえき)とは、生石灰と硫酸銅を混合して作られる殺菌剤で、糸状菌や細菌性病害に対して予防的な効果を発揮します。有機栽培でも使用可能な伝統的な農薬です。

  • 腐植(ふしょく)とは、土壌中で有機物が分解されて生成された、黒っぽい色の物質を指します。腐植は土壌の肥沃度を高め、良質な作物を育てるために重要な要素です。

  • 覆輪(ふくりん)とは、葉や花びらの周囲に地色とは異なる色が入る斑模様のことを指します。これは植物の見た目を美しくし、観賞価値を高める特徴です。

  • 摘果(てっか)とは、果樹に実った果実の一部を早期に摘み取る作業のことです。これにより、残った果実が大きく、品質良く成長するようにします。

  • 輪作(りんさく)とは、異なる作物を一定の順序で同じ畑に繰り返し栽培する手法のことです。これにより、土壌の肥沃(ひよく)度が保たれ、病害虫の発生を抑える効果があります。

  • 抑制栽培(よくせいさいばい)とは、植物の成長を制限し、収穫時期やサイズを調整する方法です。都市農業や狭いスペースでの効率的な生産に使われ、収穫時期を遅らせて高値で取引することを狙います。この技術で質の高い作物を戦略的に生産でき、経済的メリットが大きいです。

  • 根圏微生物(こんけんびせいぶつ)とは、植物の根の周囲に生息する微生物のことを指します。これらの微生物は、植物の成長や健康に重要な役割を果たします。

  • 根茎(こんけい)とは、地下で横に広がる茎のことを指し、新しい芽を出して植物の繁殖に寄与します。ショウガやミョウガなどが代表的です。

  • 根系(こんけい)とは、植物の根全体の構造と機能を指します。根系は植物の水分と栄養の吸収、土壌の固定、貯蔵機能を持ちます。

  • 根冠(こんかん)とは、植物の根の先端を覆う保護組織で、根が土壌を進む際の摩擦から保護し、根の成長を助けます。

  • 採種圃(さいしゅほ)とは、優良な種子を収穫するために特別に管理された農地のことです。種子の質を高めるために、環境条件や栽培方法が厳しく管理されます。

  • 催芽(さいが)とは、種子が発芽するのを促すために、特定の環境条件を整える手法です。水、温度、酸素などを調整して発芽率を高めます。

  • コンパニオンプランツ(こんぱにおんぷらんつ)とは、異なる種類の植物を一緒に植えることで、互いに成長を助け合う栽培手法です。害虫防除や成長促進などの効果があります。

  • コンテナガーデニング(こんてながーでにんぐ)とは、鉢やプランターなどのコンテナを使用して植物を育てる栽培手法です。庭や広い土地がなくても、小スペースで野菜や花を楽しむことができます。

  • 根生葉(こんせいよう)とは、植物の根元に密集して生える葉のことを指します。タンポポやホウレンソウなどが代表的な例です。

  • 混作(こんさく)とは、異なる種類の作物を同じ畑で同時に栽培する農業手法です。これにより、病害虫の抑制や土壌の利用効率が向上します。

  • 挿し木(さしき)とは、植物の茎や枝を切り取り、土や水に挿して新しい植物を育てる方法です。手軽に増やせるため、初心者にもおすすめです。

  • 砂耕栽培法(さこうさいばいほう)とは、砂を培地として使用する栽培方法で、養液を供給して作物を育てる手法です。土壌病害のリスクが低く、管理がしやすい特徴があります。

  • 作型(さくがた)とは、作物の栽培方法や栽培時期を指し、地域や気候に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。適切な作型選びは収穫量や品質を左右します。

  • 蒴果(さくか)とは、成熟すると内部の種子が飛び出す乾燥果実の一種です。例として、ケシやナスの果実が挙げられます。

  • 在来品種(ざいらいひんしゅ)とは、その地域に古くから育てられてきた農作物の品種を指します。地域の気候や土壌に適応し、特有の風味や栄養価を持つことが特徴です。

  • トマト黄化葉巻ウイルス(TYLCV)(とまとおうかはまきういるす)とは、タバココナジラミによって媒介される、トマトの葉が黄色くなり巻いてしまう病気を引き起こすウイルスです。トマト黄化葉巻病。

  • 落水(らくすい)とは、水田の水を意図的に排出する操作のことを指します。

  • 出穂(しゅっすい)とは、稲や他の穀物が成長し、穂が茎から外に現れる過程を指します。

  • コルヒチン(こるひちん)とは、植物の細胞分裂を抑制する化学物質で、主に染色体数を倍増させる目的で使用されます。新しい品種改良に役立ちます。

  • 不稔(ふねん)とは、植物が花をつけても種子や果実ができない現象を指します。稲作やトウモロコシ栽培でよく見られ、気温の影響を受けます。

  • 栽植密度(さいしょくみつど)とは、一定の面積に植えられる植物の数を指します。適切な栽植密度を保つことで、作物の生育が促進され、収量が最適化されます。

  • 固定種(こていしゅ)とは、世代を重ねても特性が安定している品種の種子を指します。自家採種が可能で、伝統的な栽培方法に適しています。

  • 子蔓(こづる)とは、植物の主茎から伸びる二次的な蔓のことを指します。主にウリ科の作物で見られ、成長と収穫に重要な役割を果たします。

  • 防虫ネット(ぼうちゅうねっと)とは、作物の上に被覆することで、害虫の侵入を防ぎ、風や霜、軽度の寒さからも保護するネットです。

  • 木立ち性(こだちせい)とは、植物が茎を真っ直ぐに立てて成長する性質を指します。この性質により、枝分かれが少なく、縦に長く伸びる特徴があります。

  • 低温処理(ていおんしょり)とは、植物の生育を制御するために低温環境に置くことです。単なる貯蔵目的の低温貯蔵とは異なります。

  • 互生(ごせい)とは、植物の茎に葉が左右交互に配置される葉の付き方のことを指します。これにより、光を均等に受けやすくなります。

  • 腰水(こしみず)とは、鉢やトレイに水を張り、植物の根が水を吸収する方法を指します。主に発芽や苗の育成時に用いられます。

  • T/R率(てぃーあーるりつ)とは、植物の地上部(Top)と地下部(Root)の重さの割合を示したもので、根の生育状況を評価する指標です。

  • DNAマーカー育種(でぃー・えぬ・えーまーかーいくしゅ)とは、ゲノム上の有用遺伝子の目印となるDNA配列を利用して、品種選抜の効率を大幅に向上させる育種方法です。

  • つる割病(つるわれびょう)とは、フザリウム菌によって引き起こされるウリ類の土壌病害で、葉が萎れ黄化し、最終的に枯死する病気です。

  • 蔓もち(つるもち)とは、スイカ、メロン、カボチャなどの蔓もの野菜の栽培後半期における生育の強さを示す用語で、生育や果実の発育が持続する状態を指します。

  • サンクガーデン(さんくがーでん)とは、土地を低く掘り下げた形状の庭園のことです。雨水を効果的に利用し、乾燥地域での植物栽培に適しています。

  • 蔓ぼけ(つるぼけ)とは、スイカ、メロン、カボチャなどの蔓もの野菜において、蔓や葉が茂りすぎて開花や着果が妨げられる現象を指します。

  • ストリンギング栽培(すとりんぎんぐさいばい)とは、平棚生育のキウイの母枝のみを効率的に生育させる栽培方法で、単位面積あたりの葉面積を最大化します。

  • 雑種強勢(ざっしゅきょうせい)とは、異なる品種や系統の植物を交配して得られる雑種が、親よりも成長が早く、収量や抵抗力が優れる現象を指します。

  • サッカー(さっかー)とは、植物の親株の根元や茎から新しく生え出す小さな芽や子株のことです。主に果樹やバラなどの園芸植物で見られます。

  • 挿し穂(さしほ)とは、植物の一部を切り取り、それを土や水に挿して新しい個体を育てる方法です。主に果樹や花卉類で使われ、簡単に増やすことができます。

  • 挿し床(さしどこ)とは、植物の挿し木を行うために準備された場所や土壌のことを指します。挿し木が根を出しやすい環境を提供します。

  • 挿し接ぎ(さしつぎ)とは、植物の接ぎ木方法の一つで、異なる植物の枝や茎を接合して新しい植物を作る手法です。耐病性や成長促進を目的としています。

  • 挫止現象(ざしげんしょう)とは、植物の成長が途中で停止する現象を指します。主に栄養不足や環境ストレスが原因で発生します。

  • 高冷地栽培(こうれいちさいばい)とは、標高が高く気温が低い地域で作物を栽培する方法を指します。冷涼な気候を利用して高品質な作物を育てることが特徴です。

  • 高品質種子(こうひんしつしゅし)とは、発芽率が高く、病害虫に強く、均一な作物を育てるために選別された種子のことを指します。収量と品質の向上を目指します。

  • 蕾授粉・蕾受粉(つぼみじゅふん)とは、蕾の状態で花粉を授けることで、自家不和合性系統の植物に自殖の種子を得るための手段です。

  • 交配種(こうはいしゅ)とは、異なる品種や種類の植物を掛け合わせて生まれた新しい品種のことを指します。これにより、特定の特性を強化したり、新しい特性を持つ作物が作られます。

  • 蔓おろし(つるおろし)とは、主にキュウリ栽培の作業の一つで、伸びた蔓を引き下げて管理しやすい高さにすることです。

  • 耕土(こうど)とは、農作物を育てるために耕された土壌の層を指します。この層は植物の根が張りやすく、栄養や水分を吸収しやすい状態に整えられています。

  • 耕地(こうち)とは、農作物を育てるために整備された土地のことを指します。田畑や果樹園などがこれに該当します。

  • ペレット種子(ぺれっとしゅし)とは、形状が不均一な種子や微細な種子を均一な球状に成形し、播きやすくするために粘土鉱物で包んだ種子です。

  • 洪積土(こうせきど)とは、過去の洪水や川の堆積物によって形成された土壌のことを指します。肥沃で排水性が良く、農業に適しています。

  • シードパン(しーどぱん)とは、種子を発芽させるために使用する浅いトレイのことを指します。均一な発芽環境を提供し、苗の育成をサポートします。

  • シードテープ(しーどてーぷ)とは、均等に間隔を空けて種子が配置されたテープ状の資材です。種まきが簡単になり、均一な発芽を促進します。

  • ベと病(べとびょう)とは、ウリ科やアブラナ科、タマネギに発生しやすい病害で、多湿環境で特に発生し、葉に褐色の斑紋を形成します。

  • シード・バーナリ型(しーど・ばーなりがた)とは、植物が発芽するために低温処理が必要な種子のタイプを指します。特定の気象条件下での栽培に適しています。

  • GMO(じーえむおー)とは、遺伝子組み換え作物のことを指します。遺伝子を改変して、作物の特性を強化したり、新たな機能を付与したりします。

  • つる枯病(つるがれびょう)とは、ウリ類に発生する病気で、多湿環境下で蔓の根元が侵され、最終的に枯死する病害です。

  • 三倍体(さんばいたい)とは、通常の2倍体の染色体数に加えて、もう一組の染色体を持つ生物のことを指します。種なし果物の栽培に使われることがあります。

  • 散播(さんぱ)とは、種子を広範囲にばらまく方法を指します。この方法は、均一に種をまくために用いられ、手間が少ないのが特徴です。

  • 辻成り(つじなり)とは、スイカの茎の10節前後に果実が着果する現象のことを指します。この果実は通常、奇形や空洞果となります。

  • 三小葉(さんしょうよう)とは、3つの小さな葉が一つの葉柄から生える形状のことを指します。主に豆類の植物で見られます。

  • 硫酸加里(りゅうさんかり)とは、50%の加里(カリウム)を含む肥料で、速効性があり、作物に吸収されやすく、水に流されにくい特徴があります。

  • 更新剪定(こうしんせんてい)とは、樹木の古くなった枝を剪定して、新しい枝を促進させる作業を指します。これにより、果実の質や収穫量を向上させることができます。

  • 耕種的防除(こうしゅてきぼうじょ)とは、農薬を使わずに農作物を病害虫から守る方法の一つです。具体的には、作物の輪作や適切な栽培時期の選定などがあります。

  • 向日性(こうじつせい)とは、植物が太陽の光に向かって成長する性質を指します。この性質により、植物は最適な光合成を行うための光を最大限に利用します。

  • 交雑育種(こうざついくしゅ)とは、異なる品種や系統の植物を交配させて、新しい特性を持つ品種を作り出す育種方法です。この方法により、病害虫抵抗性や収量の増加などの特性を持つ作物が育成されます。

  • 光合成(こうごうせい)とは、植物が光エネルギーを利用して二酸化炭素と水から有機物を作り出すプロセスを指します。この過程は炭酸同化作用とも呼ばれます。

  • 実生苗(じっしょうなえ)とは、種子から育てた苗のことを指します。対義語として、接ぎ木を行って育てた接ぎ木苗(つぎきなえ)があります。

  • 接ぎ木苗(つぎきなえ)とは、接ぎ木を行って育てた苗のことです。対義語として、タネから育てた実生苗(じっしょうなえ)があります。

  • 切り接ぎ(きりつぎ)とは、台木(だいぎ)と穂木(ほぎ)の茎を斜めに切り、切り口を合わせて接合する接ぎ木技術の一つです。

  • 好光性種子(こうこうせいしゅし)とは、発芽するために光が必要な種子のことを指します。これらの種子は、土の表面や浅い場所に撒くことが一般的です。

  • 呼び接ぎ(よびつぎ)とは、穂木(ほぎ)と台木(だいぎ)の茎の側面を切り込み、両方の切り面を密着させて固定し、活着(かっちゃく)した後に不要な部分を切除する接ぎ木方法です。

  • 敷きワラ(しきわら)とは、植物の根元や土壌の表面にわらを敷くことで、土壌の乾燥を防ぎ、雑草の成長を抑える農業技術です。特に夏場に効果的です。

  • 孔げき量(こうげきりょう)とは、土壌中の空気や水が通るための隙間の量を指します。これにより、作物の根が必要とする酸素や水分が供給されやすくなります。

  • 自給的農家(じきゅうてきのうか)とは、経営耕地面積が30アール未満で、農産物販売金額が年間50万円未満の農家のことを指します。家庭の消費を主な目的としています。

  • 接ぎ木親和性(つぎきしんわせい)とは、接ぎ木を行う際の台木(だいぎ)と穂木(ほぎ)の相性の良さを指します。親和性が高いと、接合部の組織が癒合(ゆごう)しやすくなります。

  • 四季なり性(しきなりせい)とは、1年を通じて複数回果実を収穫できる植物の特性を指します。この性質を持つ植物は、季節に関係なく持続的に果実を生産します。

  • 四季咲き性(しきざきせい)とは、1年を通じて複数回花を咲かせる植物の特性を指します。この性質を持つ植物は、特定の季節に限定されずに花を楽しむことができます。

  • 穂木(ほぎ)とは、接ぎ木栽培において上部を担う植物体のことです。逆に下部を担うものは台木(だいぎ)です。

  • 直まき(じかまき)とは、種を直接畑や庭にまく方法のことを指します。これは、苗を育ててから移植する方法とは異なり、手間が少なく初心者にも取り組みやすい栽培方法です。

  • 自家不和合性(じかふわごうせい)とは、植物が自分自身の花粉で受粉しても種子を作れない現象です。これは、植物が遺伝的多様性を維持するための仕組みで、主に果樹類で見られます。

  • 接ぎ木(つぎき)とは、異なる品種や品目の植物を接合して一体化させる栽培手法で、病害防止や収量向上に役立ちます。

  • 自家受粉(じかじゅふん)とは、植物の花粉が同じ花または同じ植物の別の花に受粉することを指します。種子の生産が安定しやすい特徴があります。

  • 追熟(ついじゅく)とは、果実を収穫後に熟成させることを指します。例えば、バナナやアボカド、トマトなどが収穫後に熟成します。

  • シェード栽培(しぇーどさいばい)とは、植物を日陰や遮光ネットを使用して育てる栽培方法です。短日植物の花芽分化を促すために資材を用いて遮光を行い、短日条件を作り出します。

  • 追肥(ついひ)とは、作物の生育期間中に追加で肥料を施すことです。肥料の種類や施肥の時期は作物や環境に応じて調整します。

  • 地植え(じうえ)とは、植物を鉢やプランターではなく、直接地面に植える方法を指します。自然の環境で育てるため、植物がより健全に成長します。

  • 地力(ちりょく)とは、その土地が作物を生育させることができる総合的な能力のことです。地力が低い場合は、耕起や追肥などの対策が必要です。

  • 直根(ちょっこん)とは、細かく枝分かれせず、まっすぐに下方へ伸びる太くて長い根を指します。このタイプの根を持つ植物は、移植が難しい傾向があります。

  • 直播(ちょくは・じかまき)とは、畑に直接種をまく方法で、移植せずにそのまま育てて収穫する栽培方法です。

  • 長日処理(ちょうじつしょり)とは、植物に夜間に人工照明を行い、日照時間を長くして開花を早める栽培方法です。

  • 乾熱殺菌(かんねつさっきん)とは、高温で乾燥した環境を利用して、病原菌や害虫を殺菌する方法です。土壌や農作物の消毒に用いられます。

  • 乾土効果(かんどこうか)とは、土壌の乾燥状態が植物の成長に与える影響のことです。適度な乾燥は根の成長を促進し、過剰な乾燥は植物の成長を阻害します。

  • 寒地(かんち)とは、冬季に非常に寒冷な地域を指します。この地域では、農作物の栽培に特別な工夫が必要です。

  • 完全花(かんぜんか)とは、雄しべと雌しべの両方を持つ花のことです。この花は自家受粉が可能で、植物の繁殖に有利です。

  • 乾生木(かんせいもく)とは、乾燥した環境で育つ木のことを指します。水分が少ない場所でも成長できる特性を持っています。

  • 潅水チューブ・灌水チューブ(かんすいちゅーぶ)とは、農作物に水を効率よく供給するためのチューブ状の灌水システムです。作物の根元に直接水を届け、効果的な水管理が可能です。

  • 長日植物(ちょうじつしょくぶつ)とは、1日のうち光の当たる時間が長くなることで花芽を形成する植物のことです。代表的なものにはホウレンソウがあります。

  • 環状剥皮(かんじょうはくひ)とは、木の幹や枝の周囲の皮を一周剥がす作業です。果樹の成長を調整するために行われ、実の品質向上や収量増加を目指します。

  • 間作(かんさく)とは、主作物の間に別の作物を植える農法です。土地の利用効率を高め、多様な収穫を得ることができます。

  • 寒高冷地(かんこうれいち)とは、冬季に非常に寒冷で、標高が高い地域のことを指します。農作物の栽培には特別な工夫が必要です。

  • 慣行栽培(かんこうさいばい)とは、一般的に広く行われている農業の栽培方法です。化学肥料や農薬を使用して、効率的に作物を生産します。

  • 環境制御(かんきょうせいぎょ)とは、農作物の育成に適した温度、湿度、光量などの環境条件を管理・調整することです。これにより、安定した収穫量と品質が確保されます。

  • 還元分解(かんげんぶんかい)とは、有機物が微生物や化学的プロセスによって分解され、より簡単な物質に変化することです。これにより、土壌中の栄養素が再利用されます。

  • 頂花蕾(ちょうからい)とは、植物の茎や枝の先端に形成される花蕾(つぼみ)で、主にブロッコリーで食用とされる部分を指します。

  • 換気(かんき)とは、室内や温室内の空気を新鮮な空気と入れ替えることです。これにより、温度や湿度を適切に保ち、植物の健全な成長を促します。

  • 側芽(そくが)とは、植物の茎や枝の側面に生える芽で、新しい枝や葉が成長する部分を指します。

  • 頂芽優勢(ちょうがゆうせい)とは、植物の頂芽(ちょうが)が成長ホルモンを分泌し、下位の側芽(そくが)の成長を抑制する現象です。

  • 頂芽(ちょうが)とは、植物の茎や枝の先端に位置する成長点で、新しい葉や花を生み出す部分です。

  • 柱頭(ちゅうとう)とは、雌しべの先端にあり、花粉が付着する部分です。

  • 抽だい・抽苔・抽薹(ちゅうだい)とは、ハクサイやダイコンなどの植物が一定の低温を経て花芽をつけ、やがて開花する現象です。

  • 抽根(ちゅうこん)とは、ダイコンなどの根部が地上に露出する性質を指します。この現象は、栽培管理の重要なポイントです。

  • 中国野菜(ちゅうごくやさい)とは、中国から導入された野菜のことです。代表的なものに、チンゲンサイ、タアサイ、ツルムラサキ、サイシン、キンサイ、べニマルダイコン、コウシンダイコンなどがあります。

  • 中耕(ちゅうこう)とは、栽培中に畝の表層を浅く耕す作業で、通気性を良くすることを目的としています。除草と同時に行うことが多く、中耕除草とも呼ばれます。

  • 中間地(ちゅうかんち)とは、気候区分において「温暖地」に当たる地域を指します。年平均気温の目安は12~15℃で、温暖な気候が特徴です。

  • 日向土(ひゅうがつち)とは、宮崎県日向地方産の灰色の多孔質土で、通気性に優れ、主に山野草や洋蘭の用土として使用されますが、保水力が低いため乾燥しやすい特徴があります。

  • 花芽(はなめ)とは、発達すると花になる芽のことです。植物の成長過程で葉芽(ようが)から分化し、やがて花を咲かせる役割を担います。

  • ネコブセンチュウ(ねこぶせんちゅう)とは、作物の根に寄生し、根にこぶを形成して植物の成長を妨げる線虫です。被害を受けた植物は生育が悪化し、収穫量が減少します。

  • 着莢(ちゃっきょう)とは、主にダイズやインゲンなどの豆類において、莢(さや)がつくことを指します。この過程は作物の成長において重要です。

  • 着花習性・着果習性(ちゃっかしゅうせい)とは、植物が花や果実をどのように着生するかという遺伝的な性質を指します。

  • 着生植物(ちゃくせいしょくぶつ)とは、樹木や岩の上に付着して生活する植物のことです。寄生植物とは異なり、栄養分を宿主から摂取しません。

  • 千鳥植え(ちどりうえ)とは、作物を植える際に、複数の列に対して互い違いに植える方法です。この方法は、千鳥模様のように配置されるため、効率的にスペースを利用できます。

  • 緑肥(りょくひ)とは、作物を刈り取って土壌にすき込み、有機質肥料として利用するもので、土壌改良や塩類蓄積の回避を目的としています。

  • ラフィア(らふぃあ)とは、ラフィアヤシの繊維から作られたヒモのことで、やわらかく強靭な性質を持ち、主に接ぎ木の支持や園芸作業に使用されます。

  • みじんとは、1mm以下の細かい土の粒子であり、鉢植えなどで過剰に含まれると排水不良を引き起こす可能性があります。

  • ホルモン剤(ほるもんざい)とは、植物の生育や生理機能を調節するために使用される薬剤で、トマトの落果防止や果実の発育促進などに利用されます。

  • 発根促進剤(はっこんそくしんざい)とは、植物の根の発生を助けるために使用される植物成長調整剤で、主にオーキシンなどの人工ホルモンが含まれています。

  • 発芽(はつが)とは、種子内の幼芽や幼根が種皮を破り、外に出て成長を開始する過程を指します。

  • 突然変異(とつぜんへんい)とは、遺伝子や染色体に変化が生じて、親と異なる新しい形質が現れ、それが遺伝する現象を指します。

  • 土壌改良(どじょうかいりょう)とは、作物が健全に育つために土壌の物理的・化学的性質を改善する作業を指します。

  • 天敵(てんてき)とは、害虫や病原菌を自然に制御する生物で、農業において有害生物を抑制するために利用されます。

  • 窒素飢餓現象(ちっそきがげんしょう)とは、土壌中の微生物が有機物を分解する際に、作物が必要とする窒素を急激に取り込むことで、作物が窒素不足になる現象です。

  • 遅効性肥料(ちこうせいひりょう)とは、効果がゆっくりと現れる肥料のことです。油粕や魚粕、骨粉などが代表的です。

  • ライスセンター(らいすせんたー)とは、収穫された稲の籾(もみ)を乾燥、籾摺り(もみすり)をして白米に加工する施設のことです。農協や大規模な稲作農家が所有しています。

  • 地下茎(ちかけい)とは、地下に伸びる茎のことで、球根なども含まれます。ジンジャーやカンナ、竹などが代表例です。

  • 根回し(ねまわし)とは、大きな木や植物を移植する際に、植え傷みを軽減するために事前に根を切り、新しい根を発生させる手法です。

  • えん麦(えんばく)とは、主に飼料や食品として利用される穀物類の一種で、健康食品としても注目されています。

  • 間引き(まびき)とは、密集している苗や作物の一部を取り除き、健全な成長を促す作業です。奇形や徒長したもの、育ち遅れたものを選んで取り除きます。

  • 防風ネット(ぼうふうねっと)とは、作物を強風から守るための網状の資材です。風による作物の損傷を防ぎ、品質を維持するために使用されます。

  • 苗床(なえどこ)とは、苗を健全に育てるための場所や施設のことです。苗が十分に成長し、本圃場に定植されるまでの間に使用されます。

  • 徒長(とちょう)とは、植物がチッ素肥料の過剰や水分過多、日照不足などの要因で茎や枝が通常以上にやわらかく長く伸びる現象を指します。

  • 単肥(たんぴ)とは、硫安や過りん酸石灰など、肥料成分を一つしか含んでいない肥料のことです。特定の栄養素を補いたい場合に使用されます。

  • 暖地(だんち)とは、年平均気温が15~18℃の地域を指し、四国、九州の大部分や関東、東海、中国の一部が含まれます。この地域では温暖な気候を活かした農作物の栽培が盛んです。

  • 風化(ふうか)とは、岩石が長い年月をかけて、温度変化や雨、水流などの自然要因により崩れて土壌に変わる現象のことです。

  • 炭素率(たんそりつ)とは、有機物中の炭素量を窒素量で割った値のことを指し、C/N比とも呼ばれます。炭素率は、堆肥の発熱や分解速度に影響を与える重要な指標です。適切な炭素率は約30:1とされています。

  • レイズドベッド(れいずどべっど)とは、地面からかさ上げされた花壇や畑の一種で、作業効率や水はけ、通風の改善が期待できます。

  • 培養土(ばいようど)とは、植物を育てる際に使用される土のことで、通常は複数の土質や有機物を混合して作られます。

  • 炭酸ガス施肥(たんさんがすせひ)とは、温室や施設栽培において、植物の光合成を促進するために炭酸ガス(CO2)を追加する手法です。これにより植物の生育を促進し、収量や品質の向上を図ることができます。

  • 孫生(ひこばえ)とは、樹木の切り株や根元から新たに生えてくる若芽のことです。これらの新芽は、樹木が生命を維持しようとする再生力の象徴であり、栽培や管理においては注意が必要な要素です。

  • 断根(だんこん)とは、苗の周りにナイフなどを入れて根を切断する作業のことを指します。これにより、新しい根の発生を促し、移植後の傷みを軽減します。

  • とは、冬季に畑の土を耕す作業のことです。これにより土壌が凍結と解凍を繰り返し、柔らかくなり、春の作物栽培に適した状態になります。

  • バイオテクノロジー(ばいおてくのろじー)とは、生物の機能を利用し、農業や工業に応用する技術のことです。

  • ローテーション(ろーてーしょん)とは、作物や農薬などを一定の順序で使用・栽培することで、病害虫の防除や土壌の健康を維持する方法です。

  • 連作障害(れんさくしょうがい)とは、同じ場所に同一種や同一科の作物を繰り返し栽培することで、収量や品質が低下する現象です。

  • 水苔(みずごけ)とは、湿原や山地の湿地に生える苔類を乾燥させたもので、保水力が高く、取り木や挿し木、洋ランや観葉植物の栽培に広く利用される資材です。

  • カロテン(かろてん)とは、植物に含まれる天然の色素で、ビタミンAの前駆体です。特にニンジンやカボチャに多く含まれ、健康に良いとされています。

  • 短日処理(たんじつしょり)とは、植物に短日の条件(長い暗期)を人工的に与えることで、短日植物の開花を促進したり、特定の生育特性を高めるための方法です。これにより、栽培のタイミングを調整することができます。

  • ランナー(らんなー)とは、イチゴやオリヅルランなどの植物が親株から水平に枝を伸ばし、その先端で子株を形成する構造のことです。

  • 真砂土(まさつち)とは、花崗岩(かこうがん)が風化してできた赤土で、適度な粘りと良好な排水性を持つ酸性の土壌です。庭土や花壇用土としてよく利用されます。

  • 短日植物(たんじつしょくぶつ)とは、一定時間以上の暗期(夜間)が必要で、光周期により開花が促進される植物のことです。短日性植物とも呼ばれ、代表的なものに菊やアサガオがあります。

  • トレリス(とれりす)とは、植物を誘引して壁面を装飾するために使われる格子状の構造物です。ついたて状のデザインが一般的で、園芸や造園で広く利用されています。

  • トラフ(とらふ)とは、もともとは家畜の飼料や水を入れる桶や水槽を指しますが、園芸においては石やコンクリートを加工して作られた栽培容器を意味します。

  • 早生(わせ)とは、通常よりも早い時期に成熟し、収穫ができる作物の品種や系統のことを指します。

  • 有機物(ゆうきぶつ)とは、植物や動物の残渣(ざんさ)や排泄物など、無機物以外の物質で、主に土壌改良や栄養補給に用いられるものです。

  • ハンギングバスケット(はんぎんぐばすけっと)とは、草花を植え、壁に掛けたりつるしたりして楽しむためのバスケットで、空間を彩る装飾として利用されます。

  • 花がら(はながら)とは、咲き終わっても散らずに残っている枯れた花のことを指し、植物の健康と美観を保つために早めに摘み取ることが推奨されます。

  • トラップ(とらっぷ)とは、害虫を誘引し捕獲するための装置で、害虫の発生状況を調査し、農作物の被害を防ぐために用いられます。

  • ワシントン条約(わしんとんじょうやく)とは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引を規制するために締結された国際条約です。この条約により、希少な動植物の保護が図られています。

  • 炭酸同化作用(たんさんどうかさよう)とは、植物が空気中の二酸化炭素(CO2)を吸収し、光のエネルギーを利用して有機物を合成する過程のことです。これは植物の成長にとって非常に重要なプロセスです。

  • 短花柱花(たんかちゅうか)とは、花の中で雌しべが短くなった状態の花を指します。ナスなどで見られ、生育が衰えると発生し、受精しにくいため落花しやすいです。

  • 心土破砕(しんどはさい)とは、ほ場の透水性を改善するために、鋤床層や心土層をサブソイラーなどの機械で突き破ることです。これにより、水はけが良くなり、作物の生育環境が向上します。

  • 花蕾(からい)とは、植物が花を咲かせる前のつぼみの状態を指します。これは、花が完全に開く前の成長段階であり、植物の発育過程で重要な役割を果たします。

  • 浸透移行性(しんとういこうせい)とは、散布したり根元に施した薬剤が葉や根からしみ込み、植物全体に移行する性質のことです。農薬が害虫に直接かからなくても、食害すると殺虫効果を発揮します。

  • 深層施肥(しんそうせひ)とは、肥料を50~70cmの深さに施す方法です。この方法は根を深く導き、生育後期まで植物の健康を保つ効果がありますが、労力がかかります。

  • 新梢(しんしょう)とは、新しく伸び出た枝のことです。1年枝、1年生枝とも呼ばれ、植物の成長と形作りに重要な役割を果たします。

  • 人工繁殖(じんこうはんしょく)とは、自然のままでは不可能または不十分な繁殖を、人為的な方法で助長することです。ユリのりん片繁殖や組織培養などがその例です。

  • 人工授粉(じんこうじゅふん)とは、人の手を介して行われる受粉のことです。自然状態で受粉が難しい場合や育種を目的とする場合に行われます。

  • 人工種子(じんこうしゅし)とは、植物の組織培養技術を用いて作られた種子で、通常の種子と同様に圃場(ほじょう)に播(ま)いて栽培できるものです。遺伝的に安定した植物を大量生産できるため、農業や園芸での効率的な栽培が可能です。

  • 深耕(しんこう)とは、農地を通常よりも深く耕す作業のことを指します。通常の耕起深さは15~20cmですが、深耕では30~40cmまで掘り下げることがあります。この作業により、根の成長範囲が広がり、水はけや水持ちが改善されます。

  • 花房(かぼう)とは、植物の枝先に複数の花が集まって咲く部分を指します。花房は花の集合体であり、美しい外観を提供します。

  • 新規就農相談センター(しんきしゅうのうそうだんせんたー)とは、新たに農業を始めたい人々の相談を受け、研修場所の紹介や関連情報の提供を行う機関です。全国と都道府県に設置されています。

  • 半日陰(はんひかげ)とは、直射日光が部分的に遮られた状態で、日光が当たりながらも多少の陰ができる場所を指します。木もれ日や寒冷紗(かんれいしゃ)を通した日光が典型的な例です。

  • タネなしスイカ(たねなしすいか)とは、遺伝子操作により種ができないように育てられたスイカのことです。食べやすさを追求して開発されました。

  • 新規就農者(しんきしゅうのうしゃ)とは、新たに農業を始める人のことです。学校卒業後に始める人や、他の産業から転業する人が含まれます。Uターン就農者とも呼ばれます。

  • 葉挿し(はざし)とは、植物の葉を用いて新しい株を増やす繁殖方法です。葉を土に挿して発根させ、成長することで新しい植物を得ることができます。代表的な植物には、ベゴニアやセントポーリアがあります。

  • 花柄(かへい)とは、花を茎や枝に繋げる部分を指します。花柄は花に栄養を運び、花を支える重要な役割を果たします。

  • 新規参入者(しんきさんにゅうしゃ)とは、非農家から新たに農業を始める人のことです。特に農業基盤を持たない人々が新たに農業に取り組むケースを指します。Iターン就農者とも呼ばれます。

  • 果柄(かへい)とは、果実を茎や枝に繋げる部分を指します。果柄は果実に栄養を運び、果実を支える重要な役割を果たします。

  • 代掻き(しろかき)とは、田に水を入れて掻き回し、土と水を混ぜて柔らかくぬかるんだ状態にする作業のことです。これは田植えの前に行われ、稲の定植を容易にします。

  • 尻腐病(しりぐされびょう)とは、トマトの果実に発生する生理障害で、幼果の先端部に黒色のくぼみができる病気です。これは主に乾燥や石灰不足が原因で、病原菌によるものではありません。

  • 株分け(かぶわけ)とは、植物の根元を分けて新しい株を作る増殖方法です。これにより、植物の増殖が容易になり、健康な株を維持できます。

  • 脇芽(わきめ)とは、植物の葉のつけ根に生じる新しい芽で、主に葉の基部や葉柄の内側に発生します。脇芽は、成長をコントロールするために摘むことが多く、作物の品質や収量に影響を与えます。

  • 白絹病(しらきぬびょう・しろきぬびょう)とは、植物の根や茎に灰白色の菌糸が広がる病害で、菌類の白絹病菌による感染が原因です。特にナスなどの作物に被害が出やすいです。

  • 鱗片(りんぺん)とは、植物の芽や球根を覆って保護するうろこ状の葉のことです。冬芽や球根の外側を覆い、寒さや乾燥から内部を守ります。

  • 株間(かぶま)とは、農作物を植える際に各株の間に設ける間隔のことです。適切な株間は植物の成長を促進し、病害虫の発生を抑制します。

  • 苞(ほう)とは、葉が変形して花を保護する部分で、ハナミズキやブーゲンビレアなどで、花弁のように見えることがあります。花を目立たせる役割も持っています。

  • 除雄(じょゆう)とは、植物の花の雄性器官を取り除く操作のことです。主に果菜類のF1品種の採種に用いられ、純粋な品種の種子を得るために重要です。

  • 冬芽(ふゆめ)とは、植物が冬を越すために形成する休眠状態の芽で、外部からの環境ストレスを避けるために鱗片(りんぺん)や毛などで保護されています。代表的なものにトチノキやヤナギがあります。

  • 除草剤(じょそうざい)とは、農作物の生育を妨げる雑草を防除するために使用される薬剤のことです。主に畑や田んぼ、庭などで利用されます。

  • 株(かぶ)とは、植物の地上部分と地下部分が接する部分を指します。主に茎や根が集まる部分で、植物の成長や栄養供給に重要な役割を果たします。

  • 食品衛生法(しょくひんえいせいほう)とは、食品の安全性を確保し、公衆衛生を守るために必要な規制を設け、飲食による衛生上の危害を防止することを目的とした法律です。農産物の残留農薬基準も設定されています。

  • 脱窒現象(だっちつげんしょう)とは、土壌中の硝酸態窒素が微生物の作用で窒素ガスに変わり、大気中に放出される現象のことです。

  • 抱き畝(だきうね)とは、2本の畝を合わせたような形の畝のことです。この方法は、作物の生育環境を整えるために利用されます。

  • 斑点病(はんてんびょう)とは、主に高温多湿の環境で発生しやすい植物病害で、葉や茎に黄緑色の斑点が現れるのが特徴です。セルリーなどに多く見られます。

  • 春植え球根(はるうえきゅうこん)とは、耐寒性がないため、春に植え付ける必要がある球根のことです。代表的なものには、カンナやダリアなどがあり、夏から秋にかけて花を咲かせます。

  • 高接ぎ(たかつぎ)とは、台木の高い位置で穂木を接ぐ接ぎ木の方法です。この方法は、低い位置に枝を必要としない場合や、棚仕立てにしたフジやスタンダード仕立てのバラなどで利用されます。

  • 脱穀(だっこく)とは、収穫した穀類を茎から外す作業のことです。イネの場合は「稲扱き(いねこき)」とも呼ばれます。

  • 白斑病(はくはんびょう)とは、植物の葉に白い不整形の斑紋ができる病気です。主にハクサイに多発し、葉の品質や収量に影響を与えます。適切な防除対策が必要です。

  • 他家受粉(たかじゅふん)とは、ある株の花粉が別の株の雌しべに受粉することを指します。これにより遺伝的多様性が高まり、健康な作物の育成に繋がります。

  • 培養液(ばいようえき)とは、植物の生育に必要な栄養成分を含んだ水溶液です。水耕栽培やロックウール栽培など、土壌を使わない栽培方法で使用され、植物に必要な栄養素を供給します。

  • 省力栽培(しょうりょくさいばい)とは、機械化や共同化などの手段を用いて、従来よりも労力を減少させるか、不要にする栽培方法を指します。効率的な農業を目指すための手法です。

  • 高畝(たかうね)とは、耕土を高く盛り上げて作る畝のことです。排水性が良く、水はけが悪い場所や耕土が浅い圃場に適しています。

  • 立ち性(たちせい)とは、枝や茎が上に伸びる性質のことです。この性質は、作物の形状や栽培方法に影響を与えます。

  • 胚乳(はいにゅう)とは、種子の中で胚を包み、発芽時に養分を供給する役割を持つ組織です。胚乳は、植物の初期成長に不可欠な栄養源として機能します。

  • 胚軸(はいじく)とは、種子内にある胚の一部で、子葉(しよう)と幼根(ようこん)をつなぐ軸の部分です。胚軸は、発芽時に伸びて植物の茎や根の成長を支える重要な役割を果たします。

  • 田植機(たうえき)とは、イネの苗を水田に移植するための農業機械です。これにより、手作業よりも効率的に田植えを行うことができます。

  • 小葉(しょうよう)とは、葉が複数に分かれた複葉の一部を指します。複葉は一つの葉柄に複数の小葉がついており、それぞれが独立した葉のように見えます。

  • 根詰まり(ねづまり)とは、鉢やコンテナの中で植物の根が過度に繁茂し、成長に悪影響を及ぼす現象です。これにより、水分や養分の吸収が妨げられ、植物の健康が損なわれます。

  • 太陽熱消毒(たいようねつしょうどく)とは、夏季の高温を利用して土壌を消毒する方法です。ハウス内で古ビニールで覆い、高温で病害虫や雑草を抑制します。

  • 認定新規就農者(にんていしんきしゅうのうしゃ)とは、新たに農業を始めるために計画を作成し、市町村から認定を受けた者です。この認定により、さまざまな支援や資金の活用が可能になります。

  • 醸熱材料(じょうねつざいりょう)とは、苗床に必要な温度を供給するために、床の底に詰め込む有機物のことです。腐敗発酵によって生じる熱を利用します。稲ワラが最も一般的に用いられます。

  • 日射量(にっしゃりょう)とは、地表に届く太陽光の強さを表す指標で、農業では作物の生育に大きな影響を与えます。日射量には直達日射量と全天日射量があり、後者が農業でよく用いられます。

  • テンションメーター(てんしょんめーたー)とは、土壌の湿度(水分)を測定する機器です。これにより、作物の適切な水管理が可能となり、効果的な灌漑(かんがい)が行えます。

  • 冷害(れいがい)とは、例年よりも気温の低い日が続き、農作物の生育に悪影響を及ぼす自然災害のことです。これにより、収量の減少や品質の低下が発生します。

  • 両性花(りょうせいか)とは、1つの花の中に雄しべと雌しべの両方を持つ花のことを指し、同意語として「完全花(かんぜんか)」とも呼ばれます。多くの作物で見られます。

  • 耐性菌(たいせいきん)とは、薬剤に対して耐性(殺菌効果がない)を持った菌のことを指します。同一薬剤を連続使用したり長期間使用すると耐性菌が発生しやすくなります。

  • 耐暑性(たいしょせい)とは、高温条件下でも生育障害が生じにくい性質を指します。温暖化が進む現代において、作物の健康と収穫量を維持するために重要な特性です。

  • 葉柄(ようへい)とは、葉身(ようしん)を支えて茎に付着する細い部分です。葉柄は、葉に水分や栄養分を供給し、葉を適切な位置に保持する役割を果たします。

  • 有機質肥料(ゆうきしつひりょう)とは、魚肥や骨粉、油かすなどの動植物質を原料とする肥料で、土壌中の微生物により分解されてから効果を発揮する遅効性の肥料です。

  • 台木(だいき)とは、植物を接ぎ木する際に根部となる部分を指します。例えば、スイカの苗をユウガオの苗に接ぎ木する場合、ユウガオが台木となります。

  • 八重咲き(やえざき)とは、通常の花よりも花弁の数が多く重なり合った状態の花を指します。観賞価値が高く、花き園芸では一般的な品種も多く存在します。

  • 農業生産法人(のうぎょうせいさんほうじん)とは、農業経営を行う法人格を有する組織で、株式会社、有限会社、農事組合法人などの形態があり、大規模な経営が一般的です。

  • 乳剤(にゅうざい)とは、水に溶けない有効成分を油に溶かし、水で薄めると白濁する農薬の形態です。主に殺虫剤として用いられ、噴霧器で散布されます。

  • 軟化(なんか)とは、作物の細胞が酵素の働きにより変質し、果肉がやわらかくなる現象です。主に収穫後の果実で発生し、品質の低下を引き起こします。

  • 徒長枝(とちょうし)とは、樹木で勢いよく長く伸びる枝のことで、花芽をあまり付けず、樹形を乱す原因となるため、早期の剪定が推奨されます。

  • 蒸散(じょうさん)とは、植物が体内の水分を主に葉から水蒸気として体外に排出する現象です。蒸散は植物の水分調節や栄養吸収に重要な役割を果たします。

  • 土壌改良材(どじょうかいりょうざい)とは、作物の健全な成長を促進するために、土壌の性質を改善する目的で土壌に加える物質です。これにより、土壌の通気性や保水性、栄養バランスが向上します。

  • 条間(じょうかん)とは、タネのまき条とまき条、または苗の植え条と植え条の間の間隔のことです。適切な条間を保つことで、植物の成長と収量を最適化することができます。

  • とう立ち(とうだち)とは、野菜や植物が成長過程で花を着生する茎が伸び出す現象で、温度や日長が大きな要因となっています。これは収穫期を迎える前に起こることが多く、品質や収量に影響を与えます。

  • 登録品種(とうろくひんしゅ)とは、法令に基づき米麦、野菜、果樹などの特定の基準を満たした品種が登録されたもので、一定期間、権利が保護されます。許可なしに他者が販売することはできません。

  • 定植(ていしょく)とは、苗を苗床やポットから移して、本圃場(ほんほじょう)やプランターなどに植え付ける作業です。適切なタイミングで行うことで、苗が順調に成長し、豊かな収穫が期待できます。

  • 連作(れんさく)とは、同じ作物を同じ圃場(ほじょう)で繰り返し栽培することです。連作は、作物や土壌に影響を与えることがあり、作物によって連作の可否が異なります。

  • 耐寒性(たいかんせい)とは、低い気温に耐えて生育する性質を指します。寒冷地や冬季の栽培において、植物の生育を維持するために重要な特性です。

  • 目土(めつち)とは、芝生(しばふ)などの表面に撒(ま)いて、根茎(こんけい)を覆い育成を助けるための土のことです。特に芝生の管理で用いられ、土を撒いた後はローラーで押さえて均一にします。

  • 台刈り(だいがり)とは、地上茎を地際部より切り取ることで、残った地上部や地下部の芽の生育を促す方法です。作物の再生や収量向上を目的とします。

  • 水栽培(みずさいばい)とは、土を使わずに水だけで植物を育てる方法です。主にヒヤシンスやクロッカスなどの花卉類(かきるい)が対象で、肥料を使わず水のみで栽培します。

  • 富士砂(ふじすな)とは、火山由来の川砂で、主に培養土の排水性を改善するために用いられます。粗い粒径を持ち、山野草の植え込みやロックガーデンに適しています。

  • 純系(じゅんけい)とは、作物の品種や系統で自家受粉や近親交配を繰り返し、形質が揃ったものを指します。純系は品種改良において重要な役割を果たします。

  • 側根(そっこん)とは、茎に連なる主根の側面に生じる細い根のことを指します。植物の栄養吸収を助け、土壌にしっかりと定着するために重要です。

  • 不耕起栽培(ふこうきさいばい)とは、土を耕さずに作物を栽培する方法で、省力化と土壌の健康維持を目的とします。前作物の根が残ることで土壌の排水性が向上し、団粒構造が保たれます。

  • ひげ根(ひげね)とは、主根と側根の区別がなく、細かい根がひげのように多数生えている根系を指します。主にイネ科など単子葉類の植物に見られます。

  • 土壌消毒(どじょうしょうどく)とは、土壌中の病原菌や害虫を除去するために、蒸気熱、太陽熱、または化学薬剤を用いて土壌を消毒する手法です。作物の健康を保つために重要な技術です。

  • 毒物(どくぶつ)とは、毒物及び劇物取締法で定められた区分の薬剤で、人体や環境に対する急性毒性が非常に強い物質です。特に慎重な取り扱いが求められます。

  • YR(わいあーる)とは、Yellows(萎黄病 いおうびょう)Resistance(抵抗性)の頭文字を取ったもので、萎黄病に対する抵抗性を持つ植物品種を指します。これにより、病害から作物を守り、生育を安定させることができます。

  • 用土(ようど)とは、鉢植えや苗床で植物を育てるために使用される土のことです。通気性や水はけ、養分バランスが調整されており、病害虫がないことが求められます。

  • 癒合(ゆごう)とは、植物や動物において傷ついた部分が修復され、元通りに接続される現象を指します。特に農業では、接ぎ木や切り口の修復に関連します。

  • 匍匐(ほふく)とは、植物の茎や枝が地面を這って伸びることを指します。匍匐植物は、地面に接触した部分から根を出して繁殖し、広範囲に広がる特性があります。

  • 斑入り(ふいり)とは、植物の葉や茎に、本来の色とは異なる色が混ざっている状態を指します。この現象は観賞価値を高めるため、観葉植物や花卉(かき)類で特に人気があります。

  • 速効性肥料(そっこうせいひりょう)とは、効き方の速い肥料を指します。例えば、硫安や尿素がこれに該当します。施肥の際は、一度に多量を施さず、分けて施すことが重要です。

  • 粗植(そしょく)とは、単位面積当たりの栽植本数を一般的な基準より少なくすることです。これにより、植物が広く成長できるスペースを確保します。

  • 萌芽(ほうが)とは、植物が新たな芽を吹き出すことを指し、芽生えや発芽の一環として、植物の成長の初期段階を意味します。

  • 腐葉土(ふようど)とは、広葉樹の落ち葉が堆積し、発酵分解されて土状になったもので、保水性と通気性に優れ、他の用土と混合して多くの植物に適応します。

  • フィラー(ふぃらー)とは、フラワーアレンジメントで使用される小さな花や葉の総称で、主に大きな花との間を埋め、全体のバランスを整える役割を果たします。

  • バーク堆肥(ばーくたいひ)とは、木材の皮や切りくずなどを発酵させて作られた堆肥で、野菜や花の栽培に広く利用される有機肥料です。

  • ピートモス(ぴーともす)とは、寒冷な湿地帯で堆積したミズゴケが分解されて繊維状になったもので、保水性に優れた用土の主原料です。ピートの一種。

  • 授粉樹(じゅふんじゅ)とは、自分の花粉では結実しない植物に花粉を提供する木のことです。主に果樹栽培で使用され、受粉を助ける役割を果たします。

  • 葉水(はみず)とは、植物の葉に霧吹きやジョウロで水をかけることを指します。主に葉の周りの湿度を高め、ハダニの防除や植物の健全な生育を促進する効果があります。

  • 受粉(じゅふん)とは、花粉が雌しべの頭部に到達して植物の繁殖が行われるプロセスです。この過程は、風や昆虫など自然の力、または人工的な手法によって促されます。

  • 珠培養(しゅばいよう)とは、植物の胚珠を取り出して無菌状態で培養し、新しい個体を育てる技術です。これにより、種子の発芽率を高めたり、特定の形質を持つ植物を効率的に増やすことができます。

  • 根こぶ病(ねこぶびょう)とは、主にアブラナ科の野菜に発生し、根にこぶ状の腫瘍を作る土壌伝染性の病気です。これにより作物の生育が妨げられ、収量が減少します。

  • パーライト(ぱーらいと)とは、真珠岩を高温で焼いて発泡させた白色で軽い素材で、多孔質で通気性や排水性に優れ、用土の原料として使用されます。

  • 組織培養苗(そしきばいようなえ)とは、健全な親株の一部を用い、組織を培養して増殖させた苗のことです。ウイルスフリー苗を得るための重要な技術です。

  • 組織培養(そしきばいよう)とは、生物体から無菌的に組織片を取り出し、人工培地で増殖させる技術です。植物の大量増殖に利用され、ラン、ユリ、イチゴなどで用いられます。

  • 樹勢(じゅせい)とは、木の生育状況や勢いを指す言葉です。樹勢が良い木は、健康的で活発に成長している状態を示します。逆に、樹勢が悪い木は、成長が遅れたり病気にかかりやすい状態です。

  • 蔬菜(そさい)とは、栽培される野菜のことを指します。かつては栽培されていない野生のものと区別していましたが、現在では野菜と同義に扱われています。

  • 速成積肥(そくせいつみごえ)とは、ワラ類に石灰水・硫安・下肥・石灰窒素などを加えて短期間で腐敗発酵を促し、速やかに肥料を作り出す方法です。速成堆肥とも呼ばれます。

  • 媒介(ばいかい)とは、病原菌を伝染させたり、花粉を運搬して受粉を助ける役割を果たすことを指します。

  • 促成栽培(そくせいさいばい)とは、収穫を早めるために、育苗から収穫までハウスや温室で行う栽培方法です。温暖地では加温しないこともありますが、通常は加温して行います。

  • 農家(のうか)とは、主に農業を営む世帯を指し、経営耕地面積が10アール以上、または農産物販売金額が年間15万円以上の世帯を意味します。

  • 側枝(そくし)とは、幹や茎から直接出る枝のことを指します。一次側枝や二次側枝に分類されることもあります。植物の形態や成長に重要な役割を果たします。

  • 二期作(にきさく)とは、同じ耕地で同じ作物を1年に2回栽培し、収穫する農業手法です。主に気候が温暖な地域で行われ、効率的な土地利用を目的とします。

  • 種子伝染(しゅしでんせん)とは、病原体に汚染された種子から病気が発生することです。種子伝染により、発芽後の作物に病害が広がり、収穫量が減少することがあります。

  • 軟腐病(なんぷびょう)とは、主にハクサイやダイコンなどに発生する細菌性の病気で、作物がどろどろに軟化し、悪臭を放つのが特徴です。高温多湿の環境で特に発生しやすく、土壌を通じて伝染します。

  • 露地栽培(ろじさいばい)とは、温室やビニールハウスを使用せず、自然の環境条件下で作物を栽培する方法です。日照や降雨など、自然の影響を直接受けながら育てます。

  • 種子消毒(しゅししょうどく)とは、種子に付いた病原体などを殺菌するために農薬で処理することです。種子消毒により、発芽後の病害を予防し、健全な作物の生育を促進します。主な方法には、浸漬、塗布、粉衣があります。メリットとしては病害の予防が挙げられますが、デメリットとしては過度な薬剤使用による環境への影響があります。

  • 有機農業(ゆうきのうぎょう)とは、化学肥料や農薬を使用せず、自然由来の資材を用いて土壌を改良し、持続可能な形で作物を栽培する農業手法です。

  • ポット育苗(ぽっといくびょう)とは、小さな容器(ポット)を用いて苗を育てる方法です。これにより、移植時の植え傷みを減らし、苗の成長を助ける利点があります。

  • ブロッキング(ぶろっきんぐ)とは、育苗後期に苗の株間に切れ目を入れて根を切断する作業のことです。これにより、苗の根張りを強化し、移植後の成長を促進します。

  • 風媒花(ふうばいか)とは、風によって花粉が運ばれ、受粉が行われる花のことです。虫媒花(ちゅうばいか)とは異なり、風に頼って効率的に受粉します。

  • 初霜(はつしも)とは、晩秋または初冬にその年最初に降りる霜のことです。地域ごとに時期が安定しており、作物の作付け時期を決定する重要な指標となります。

  • 尿素(にょうそ)とは、炭酸ガスとアンモニアを加圧・加熱して製造される肥料で、窒素46%を含む代表的な窒素肥料です。

  • バーミキュライト(ばーみきゅらいと)とは、ひる石を高温で発泡させた鉱物で、軽く保水性や通気性に優れた土壌改良材です。

  • 肥料(ひりょう)とは、植物の生長に必要なチッソ、リン酸、カリなどの養分を供給するための物質で、様々な種類があります。

  • 草本性(そうほんせい)とは、植物が草としての性質を持つことを指します。茎が木質化せず、柔らかい茎を持つ植物に見られる特徴です。

  • 認定農業者(にんていのうぎょうしゃ)とは、自らの農業経営を改善する計画を市町村に提出し、その計画が認定された農業者のことです。これにより、各種支援を受けることができます。

  • マルチ(まるち)とは、作物の畝や株元を覆うためにポリエチレンフィルムや稲ワラを使う技術で、雑草防止や地温調整、肥料・水の節約などを目的としています。

  • 早晩性(そうばんせい)とは、ある品種の収穫までに要する栽培期間の長さを示す分類です。栽培期間の短い順に早生、中生、晩生と分類されます。

  • 早生(そうせい、わせ)とは、種まきから収穫までの期間が短い品種のことです。収穫時期を早めることで、市場への早期出荷が可能となります。

  • 二毛作(にもうさく)とは、同じ耕地で1年に2種類の異なる作物を順番に栽培し、それぞれを収穫する農業手法です。

  • 草勢(そうせい)とは、植物の茎葉がどれだけ強く成長するかを示す指標です。草勢が強いと、野菜や花の生育が良好で、作りやすくなります。

  • 主根(しゅこん)とは、種子から発生した幼根が伸長したもので、主に双子葉植物で見られます。主根からは細い側根が分岐し、養分や水分の吸収を担います。

  • 種間雑種(しゅかんざっしゅ)とは、異なる種同士を交配させて得られる雑種のことを指します。この方法は、優れた特性を持つ新しい品種を育成するために用いられます。

  • 天地返し(てんちがえし)とは、耕土(こうど)が老朽化した際に、上層の耕土を下層の心土(しんど)と入れ替えて、土壌の生産力を回復させる農作業です。

  • 重力水(じゅうりょくすい)とは、地上に溜まっている水や地下に浸透する水など、重力によって土の粒子間を自由に移動する水のことを指します。

  • 早熟栽培(そうじゅくさいばい)とは、育苗を温床で行い、トンネルや露地へ植え付ける栽培方法です。これにより、作物を通常よりも早く収穫することが可能です。

  • 収量漸減の法則(しゅうりょうぜんげんのほうそく)とは、施肥量を増やすことで収量が増加するが、その増加は徐々に減少し、最終的には収量が増えなくなる現象を指します。

  • 増収率(ぞうしゅうりつ)とは、標準の肥料による収量に対して、他の肥料や栽培方法による収量を比較した数値です。肥効率(ひこうりつ)とも言います。

  • ソイルブロック(そいるぶろっく)とは、練り床育苗の方法で作った用土を一定の大きさの立方体に整形したもので、播種・育苗用に用いる育苗ブロックのことです。

  • 秀品率(しゅうひんりつ)とは、全体収量の中で良品が占める割合を指します。これは農作物の品質評価において重要な指標です。

  • 周年栽培(しゅうねんさいばい)とは、作型の組み合わせを工夫することで、一つの作物を一年中栽培する方法を指します。これにより、年間を通じて安定した収穫が可能となります。

  • 陸稲(りくとう / おかぼ)とは、畑で栽培されるイネのことです。通常の水田稲と異なり、乾いた土地で育てるため、乾燥に強い品種が多いです。

  • シュート(しゅーと)とは、植物の新しい枝や芽が成長することで、特に木の根元や株元から長く伸びる若枝を指します。これにより植物は成長し、繁茂します。 【詳細説明】

  • 落葉樹(らくようじゅ)とは、冬など生活に適さない季節になると葉を落とし、休眠する樹木のことです。ブナやカエデが代表例です。

  • 集団選抜法(しゅうだんせんばつほう)とは、目的とする性質を持つ株を選び、その間で交雑させて得られた種子を育て、繰り返し選抜を行うことで品種改良を行う方法です。

  • 全面散布法(ぜんめんさんぷほう)とは、畝や畑の全面に肥料を均等に散布する施肥の方法です。肥料を広範囲に均等に撒くことで、土壌全体の栄養バランスを整えることができます。

  • 剪定(せんてい)とは、作物(主に果樹)において品質の良い果実を毎年安定して収穫するために、必要な枝を残し不用な枝を切り落とすことです。また、樹の形を整えるために幹や枝を切り落とすことも含まれます。

  • 線虫・センチュウ(せんちゅう)とは、土壌中や植物体内に生息する数ミリ以下の細長い虫で、ネマトーダとも呼ばれます。ほとんどの種類は無害ですが、中には作物の根を腐らせたりコブを作ったりする有害な線虫も存在します。

  • 選択性除草剤(せんたくせいじょそうざい)とは、特定の植物にのみ毒性を発揮し、他の植物には影響を与えないように設計された除草剤のことです。これにより、目的の作物を保護しながら雑草を効果的に除去できます。

  • 過繁茂(かはんも)とは、植物が過剰に茂りすぎる状態のことです。過繁茂になると、光や風の通りが悪くなり、病害虫の発生が増える可能性があります。

  • 雌雄異株(しゆういかぶ)とは、雄花と雌花が異なる株に生じる植物の特性を指します。アスパラガスやホウレンソウなどがこの特性を持ちます。

  • 全層施肥(ぜんそうせひ)とは、肥料を畑の全層にわたって均等に行き渡らせる施肥方法です。これにより、作物の根がどの層でも均等に養分を吸収できるようにします。

  • 雌雄異花(しゆういか)とは、同じ植物に雄花と雌花が別々に存在する現象を指します。このため、受粉の際には雄花から雌花に花粉が移動する必要があります。

  • 遮光栽培(しゃこうさいばい)とは、光を遮ることで植物の生育環境を調整し、開花期や成長を管理する栽培方法です。シェード栽培とも呼ばれ、遮光ネットや寒冷紗が使用されます。

  • 活着(かっちゃく)とは、移植された植物が新しい環境で根をしっかり張り、正常に成長を始めることを指します。この過程が成功すると、植物は健康に育ち続けます。

  • 遮光・遮光資材(しゃこう・しゃこうしざい)とは、植物が直射日光を避けるために光を遮ることを指します。これにより、植物が適切な成長環境を保つことができます。

  • 花柱(かちゅう)とは、植物の雌しべの一部で、柱頭(ちゅうとう)を支え、花粉管(かふんかん)が胚珠(はいしゅ)に向かって成長する通路を提供する部分です。

  • 専業農家(せんぎょうのうか)とは、世帯員の中に他の仕事を持つ人が一人もおらず、農業だけで生計を立てている農家のことです。

  • 花托(かたく)とは、花の基部にある構造で、花弁や雄しべ、雌しべを支える役割を持ちます。花の中心部で重要な支えとなります。

  • セル培土(せるばいど)とは、セルのような小さい容器で苗を均一に育てるための培土です。細かい粒子で、有害な病菌や雑草の種子が混入しておらず、土壌のpHが調整され、肥料も含まれています。

  • セル成型育苗(せるせいけいいくびょう)とは、数センチ以内に区分けして成型された容器に専用培土を使用して苗を育てる方法です。セル育苗、プラグ育苗とも呼ばれ、規格された苗の大量一括生産に適しています。

  • 地ばい栽培(じばいさいばい)とは、つる性の野菜を支柱に誘引せず、地面に這わせて育てる栽培方法を指します。カボチャやスイカなどに多く用いられます。

  • 籾(もみ)とは、稲の果実であり、籾殻に包まれた状態の米を指します。籾は脱穀後に精米され、食用の白米になります。また、種子として使用される籾は種籾(たねもみ)とも呼ばれます。

  • 水揚げ(みずあげ)とは、切り花の茎から水を吸い上げさせることで、花を長持ちさせるための処理方法です。切り花を収穫後すぐに水に浸し、水分を十分に吸収させることで、花の鮮度を保ちます。

  • 施肥量(せひりょう)とは、作物の栽培にあたり施用する肥料の分量を指します。適切な施肥量を決定することは、作物の健康な成長と高収量を確保するために重要です。

  • 実生(みしょう)とは、種子から発芽して成長した植物を指します。これは、接ぎ木や挿し木などの栄養繁殖による植物とは異なる繁殖方法で、独自の遺伝的特徴を持つ個体が育ちます。

  • ゲノム編集(げのむへんしゅう)とは、植物や動物の遺伝子を精密に改変し、特定の特性を持つ新しい品種や個体を作り出す技術です。これにより、作物の品質や耐病性を迅速に改善できます。

  • 品種改良(ひんしゅかいりょう)とは、栽培性や品質、耐病性を向上させるため、遺伝的特性を改良し、新たな作物品種を育成するプロセスです。これにより、作物の生産性や持続可能性が強化されます。

  • 下垂性(かすいせい)とは、植物の茎や枝が重力の影響で垂れ下がる特性を指します。この性質を持つ植物は、垂れ下がるように成長し、観賞用としても人気があります。

  • ポリエチレン(ぽりえちれん)とは、主にトンネル栽培やハウス栽培の被覆材として使用される合成樹脂で、紫外線を通しやすく、汚れにくい特性があります。

  • 花穂(かすい)とは、植物の花が密集して集まっている部分のことです。多くの花が穂状に集まり、一つの大きな花のように見えるのが特徴です。

  • 花芯(かしん)とは、花の中心部分に位置し、雄しべや雌しべが集まっている部分を指します。花の生殖器官が集まる重要な場所です。

  • 施肥(せひ)とは、作物に肥料を与える作業を指します。作物の健康な成長と高い収量を確保するために重要な工程です。

  • 支柱(しちゅう)とは、株が倒れないように支えたり、枝や蔓(つる)を思うように配置するために用いる道具のことです。細竹やパイプが一般的に使用され、キュウリや草花では網も用いられます。

  • 雪中栽培(せっちゅうさいばい)とは、積雪までに生育を進め、積雪の下で冬期間における生鮮野菜を確保する栽培方法です。キャベツ、ニンジン、ホウレンソウが代表的な野菜です。

  • 芽条変異(がじょうへんい)とは、植物の新芽や枝が突然変異を起こし、形や色、成長特性が変わる現象です。この現象は、植物の多様性や品種改良において重要な役割を果たします。

  • 下根(したね)とは、植物の球根や根茎の下から伸びる太い根のことで、植物体を支え、栄養や水分を吸収する役割を果たします。

  • 仕立て方(したてかた)とは、その作物を最も良い状態で栽培するために、枝やツルの数や位置取りなどを決める方法のことを指します。例えば、ナスの主枝を3本にすることを「3本仕立て」といいます。

  • 自脱型(じだつがた)とは、収穫した作物を機械が自動的に脱穀・選別するシステムを持つ農機具や技術のことを指します。省力化と効率化を目指した農業機械です。

  • 自然交雑種(しぜんこうざつしゅ)とは、人工的に交配して作られたものではなく、自然に他の種類や品種の花粉が付いて生じた植物のことを指します。

  • ビニールハウス(びにーるはうす)とは、木材や鋼材を骨組みに合成樹脂フィルムで覆った農業施設で、温度や湿度を管理して作物を育てます。海外では「greenhouse(グリーンハウス)」と呼ばれます。

  • 緑黄色野菜(りょくおうしょくやさい)とは、プロビタミンA(カロテン)を多く含む緑や橙、黄色の野菜で、ビタミンAの優れた供給源とされます。

  • 不織布(ふしょくふ)とは、繊維を織ったり編んだりせずにシート状に加工した布で、農業では保温、防虫、防草などの目的で利用される資材です。

  • 自殖弱勢(じしょくじゃくせい)とは、植物が自家受粉や自家受精を繰り返すことで、次第に草勢が弱まり、成長が悪くなる現象を指します。

  • ppm(ぴーぴーえむ)とは、「parts per million」の略で、100万分の1を意味し、農業では肥料や農薬の濃度、土壌や水質の成分量を示すために使用されます。

  • パーゴラ(ぱーごら)とは、柱と梁を組み合わせた構造物で、つる性植物を立体的に仕立てるために用いられます。藤やバラなどの植物がパーゴラを這い、魅力的な景観を作り出します。

  • 石灰欠乏症(せっかいけつぼうしょう)とは、植物が石灰(カルシウム)を十分に吸収できないことで生じる生育障害のことです。乾燥や土壌中の他の成分との競合が原因となります。

  • 積算温度(せきさんおんど)とは、毎日の平均気温を合計したものです。作物の成長や成熟に必要な温度の累積を表し、栽培の重要な指標となります。

  • ポット(ぽっと)とは、植物を育てるための容器で、園芸や農業において植木鉢として使用されます。ポリポットやピートポットなど、材料や用途に応じた種類があります。

  • 隔年結果(かくねんけっか)とは、果樹が一年おきに多くの果実をつける現象のことです。豊作の年と不作の年が交互に訪れるため、収穫量が安定しにくくなります。

  • ベンチ(べんち)とは、温室やビニールハウス内で使用される棚のことで、栽培作業を効率化し、作物の健康を守るために設置されます。耐久性のある素材や沈下防止金具を使用することが推奨されます。栽培用ベンチ。

  • 生理的酸性肥料(せいりてきさんせいひりょう)とは、肥料そのものは中性ですが、作物に吸収されることで土壌が酸性に傾く肥料のことです。硫安や硫酸加里が例として挙げられます。

  • フィジー(ふぃじー)とは、カリフラワーの花蕾(からい)が高温や乾燥、栄養不足などの環境要因によって正常に発育できず、苞(ほう)が過剰に成長し、結果として鳥の羽のような形状になる現象を指します。この現象は、カリフラワーの品質に大きな影響を与え、市場価値を低下させる可能性があります。

  • 生理障害(せいりしょうがい)とは、作物が肥料成分の過剰・欠乏や過湿・乾燥などによって引き起こす生理的な障害のことです。病害虫被害とは異なり、原因がはっきりしない場合もあります。

  • 西洋芝(せいようしば)とは、タネをまいて作る外国産の芝のことです。年中緑を保つ美しさが特徴ですが、高温・多湿に弱く、管理が難しい面もあります。

  • 生物農薬(せいぶつのうやく)とは、病害虫の防除に用いるために、天敵昆虫や微生物を生きたまま製品化したものです。化学農薬に代わる環境に優しい方法として注目されています。

  • 青年農業士(せいねんのうぎょうし)とは、自身の農業経営に関する研究や実践に取り組み、農業青年の指導や地域農業の発展に寄与する青年農業者のことです。知事が認定します。

  • ブラインド(ぶらいんど)とは、植物の花芽が光合成不足、温度変化、栄養不足などの要因で正常に発育せず、完全な花を咲かせられない現象です。

  • 双葉(ふたば)とは、発芽したばかりの植物に見られる最初の2枚の葉で、子葉(しよう)とも呼ばれます。双葉は、植物の初期成長において重要な役割を果たします。

  • ベッド(べっど)とは、温室やビニールハウス内で栽培ベンチを設置せずに直接土壌に作物を植えるための畝のことです。地床(じどこ)。

  • 生長点(せいちょうてん)とは、植物の茎や根の先端にあり、細胞分裂が盛んに行われる部分です。この部分が植物の成長を主導します。

  • 生長調節剤(せいちょうちょうせつざい)とは、植物の生長を抑制または促進する効果を持つ薬品のことです。植物ホルモンとも呼ばれ、作物の管理に利用されます。

  • 整地(せいち)とは、作物の植え付けやタネまきの準備として、土を砕いて均し、畝を作る作業のことです。これにより、植物の根がしっかりと張ることができ、健全に成長します。

  • 生殖生長(せいしょくせいちょう)とは、発蕾(はつらい)・開花・結実など、生殖に関係する生育過程のことです。この過程は植物が種子を作るための重要な段階です。

  • 摘心・摘芯(てきしん)とは、植物の成長点を摘み取ることで、側枝や果実の成長を促進する農業技術です。ピンチとも呼ばれます。

  • 正条植え(せいじょううえ)とは、苗を一直線に列状に植える方法です。この方法は、効率的な管理と収穫を可能にし、作物の生育を促進します。

  • 元肥・基肥(もとごえ)とは、作物を植える前に土壌に施す肥料のことです。この肥料は、作物の初期成長を助けるために重要です。

  • 花芽分化(かがぶんか・はなめぶんか)とは、植物が成長過程で花を形成するために、茎や枝の先端に花芽が分化する現象のことです。この過程が順調に進むことで、花や果実が正常に育ちます。

  • 整枝(せいし)とは、品質の良い作物をたくさん収穫するために、余分な枝や芽を取り除き、草姿や樹形を整える作業です。これにより日当たりや風通しが良くなり、作業性も向上します。

  • 生育因子(せいいくいんし)とは、作物の成長に必要な条件のことを指します。これには肥料、水、空気、温度などが含まれます。

  • ずらし作業(ずらしさぎょう)とは、苗を定植する際に植え傷みを防ぐため、苗を掘り上げずに苗床内で土と共に少しずつ位置を移動させる作業です。また、外温が低い場合や定植が難しい場合に苗の生育を一時的に抑える目的でも行われます。

  • pH(ぴーえっちまたはぴーえいち)とは、土壌や水の酸性度やアルカリ性度を示す指標です。適切なpH管理は、作物の健全な成長と収量に重要です。

  • 素焼き鉢(すやきばち)とは、表面にうわ薬を塗らずに焼き上げた鉢のことです。通気性が高く、植物の栽培に適しています。

  • スプレー咲き(すぷれーざき)とは、バラやキク、カーネーションなどの切り花で、中心の一花のみでなく周辺の蕾もそのまま開花させる方法を指します。賑やかに咲くため、盛り花などに適しています。

  • ストロン(すとろん)とは、植物のほふく枝を指し、地面を這うように伸びて節ごとに根を下ろし、新しい植物体を形成します。イチゴや芝草などで見られ、繁殖や拡散に重要な役割を果たします。

  • 条まき(すじまき)とは、種をまく方法の一つで、一定の間隔を空けた溝に種をまくやり方です。均等に種をまくことで、管理がしやすくなります。

  • 条腐病(すじぐされびょう)とは、トマトの果実に発生する生理病です。果皮近くの導管が褐変し硬くなり、光線不足や栄養過多が原因です。

  • 条植え(すじうえ)とは、苗を列状に植える方法です。均等な間隔で植えることで、管理がしやすくなります。

  • 鋤床層(すきどこそう)とは、水田の土壌で作土と心土の間にある、水を通しにくい固い層のことです。この層は水田に水を溜めるために重要です。

  • 水和剤(すいわざい)とは、水や油に溶けにくい農薬の有効成分を含む粉末状の製剤です。水に溶かして使うと濁った液体になり、殺菌剤として多く利用されます。

  • 水溶性りん酸(すいようせいりんさん)とは、水に溶けやすい形のリン酸を指します。主に肥料に含まれ、植物の成長に必要な栄養素です。

  • 水稲(すいとう)とは、水田で栽培するイネのことを指します。稲作は主に水田で行われ、特定の水管理が必要です。

  • 水耕(すいこう)とは、土を使わずに水と栄養液を利用して植物を育てる方法です。この方法では、根が直接水中で育ちます。

  • 親和性(しんわせい)とは、異なる植物同士がうまく結びついて成長する能力のことです。果菜類の接ぎ木栽培や品種間の交配において重要な概念です。

  • 開花調節(かいかちょうせつ)とは、作物の花が咲く時期を人為的に調整する技術のことです。これにより、収穫時期をコントロールし、市場の需要に応じた安定供給が可能になります。特に果物や花卉で重要な手法です。

  • 温度較差(おんどかくさ)とは、日中と夜間の気温差を指します。農業においては、温度較差が大きいと作物の成長に良い影響を与えることが多く、特に果物や野菜の品質向上に役立ちます。

  • 温暖地(おんだんち)とは、温暖な気候の地域を指し、年間を通じて比較的高い気温を持つ場所のことを言います。日本では関東から南の地域が該当します。温暖地は、作物の成長が早く、多種多様な農作物が栽培されることが特徴です。

  • 温帯性植物(おんたいせいしょくぶつ)とは、温帯地域でよく育つ植物のことを指します。これらの植物は、四季がはっきりしている気候に適応しており、温暖な春と夏、涼しい秋と冬に順応する特性を持っています。

  • 温床育苗(おんしょういくびょう)とは、温床を使って苗を育てる方法です。温床は地面を温かく保つ設備で、種子の発芽や苗の成長を促進します。

  • 親蔓(おやづる)とは、植物の主幹となるつるのことです。特にウリ科の植物でよく見られ、主幹から枝分かれして成長します。親蔓は植物全体の成長や栽培において重要な役割を果たします。

  • 雄しべ(おしべ)とは、花の雄性器官であり、花粉を生成する部分です。

  • 押さえ床育苗(おさえどこいくびょう)とは、苗を育てる際に種子を軽く押さえて土に密着させる方法です。

  • 晩生(おくて・ばんせい)とは、作物の成熟が通常よりも遅い品種を指します。収穫時期が遅れるため、特定の気候条件や市場のニーズに合わせた栽培が可能です。

  • 好気性細菌(こうきせいさいきん)とは、酸素が必要で酸素を利用して活動する細菌のことを指します。農業では、土壌中の有機物を分解し、作物の成長を助ける役割を果たします。

  • 好気性(こうきせい)とは、酸素を必要とする生物やプロセスのことを指します。農業では、好気性微生物が土壌の健康を保つために重要な役割を果たします。

  • 高温障害(こうおんしょうがい)とは、植物が高温環境にさらされることで成長が阻害されたり、品質が低下したりする現象を指します。これは、特に夏季に問題となります。

  • 嫌気性(けんきせい)とは、酸素がない環境で活動する微生物や植物の特性を指します。嫌気性の環境は、特定の分解プロセスや発酵に利用されます。

  • 結球(けっきゅう)とは、野菜などの葉が中央に向かって巻き込み、球状になる現象を指します。主にキャベツやレタスなどの野菜で見られます。

  • 結果枝(けっかし)とは、果樹などで実を結ぶ枝とその基となる枝のことです。果実の品質や収量に大きく影響します。

  • 茎葉(けいよう)とは、植物の茎と葉を合わせた部分のことです。これらは植物の成長や光合成、栄養の吸収と運搬に重要な役割を果たします。

  • 系統分離(けいとうぶんり)とは、植物の育種過程で、特定の遺伝的特徴を持つ個体を選び出し、分離して育てる方法です。優良品種の作成に役立ちます。

  • 茎頂培養(けいちょうばいよう)とは、植物の茎の頂端部分を無菌状態で培養し、新しい個体を増殖させる技術です。ウイルスフリーの健康な苗を得るために利用されます。

  • 茎節(けいせつ)とは、植物の茎にある節(ふし)状の部分で、新しい芽や根が生じる場所です。植物の成長や繁殖に重要な役割を果たします。

  • グリーンプラント・バーナリ型(ぐりーんぷらんと・ばーなり型)とは、冬期に低温を経験することで開花や種子形成を促進する植物のことです。

  • グラウンドカバー(ぐらうんどかばー)とは、地面を覆うことで雑草の発生を抑え、土壌の保護や保湿を目的とした植物のことです。

  • 鞍築(くらつき)とは、畑や圃場(ほじょう)において水はけを良くするために、土を盛り上げて畝(うね)を作ることを指します。

  • クラウン(くらうん)とは、植物の根と茎の境目にある部分で、新しい芽や根が発生する重要な部分です。特に多年草で重要な役割を果たします。

  • 苦土欠乏症(くどけつぼうしょう)とは、植物が必要とするマグネシウムが不足することで、葉が黄色くなり、成長が遅れる現象です。

  • クチクラ層(くちくらそう)とは、植物の葉や茎の表面にあるワックス状の層で、水分の蒸発を防ぎ、病害虫から植物を保護する役割があります。

  • 菌根菌(きんこんきん)とは、植物の根と共生し、栄養の吸収を助ける菌類です。これにより、植物の成長が促進され、病気への抵抗力も高まります。

  • 近交弱勢(きんこうじゃくせい)とは、近親交配によって遺伝的多様性が減少し、植物の成長や健康が劣化する現象のことです。

  • 切り戻し(きりもどし)とは、植物の成長を促進するために、茎や枝を適度な長さに切り詰める作業です。これにより、新しい芽が出やすくなり、全体の形が整います。

  • 切り前(きりまえ)とは、切り花を収穫する前の段階を指します。この段階での管理は、収穫後の花の品質と寿命に大きく影響します。

  • 切り返し(きりかえし)とは、堆肥(たいひ)や有機物を発酵(はっこう)させる過程で、空気を供給し発酵を促進するために、積み上げた材料をかき混ぜて返す作業です。

  • 鋸歯(きょし)とは、葉の縁にある鋸の歯のようなギザギザの突起のことです。これにより、葉は害虫から身を守る役割を果たします。

  • 休眠打破(きゅうみんだは)とは、植物が休眠状態から再び成長を始めることです。通常、環境条件が整うことで休眠が解除され、植物は活動を再開します。

  • 休眠(きゅうみん)とは、植物が成長や活動を一時的に停止し、休息する状態のことです。これにより、寒さや乾燥などの厳しい環境条件に耐えることができます。

  • 吸肥力(きゅうひりょく)とは、植物が土壌中の栄養素を吸収する能力のことです。この能力が高いと、植物は健康に育ちやすくなります。

  • 吸収係数(きゅうしゅうけいすう)とは、植物が光や肥料などの栄養素を吸収する効率を示す数値です。植物の成長において重要な役割を果たします。

  • 球根冷蔵(きゅうこんれいぞう)とは、植物の球根を冷蔵庫で一定期間保存することで、開花時期を調整したり病害を防いだりする方法です。

  • キュアリング(きゅありんぐ)とは、収穫後の農作物を適切に乾燥・熟成させる工程のことです。これにより保存性が高まり、品質が向上します。

  • キャップ栽培(きゃっぷさいばい)とは、植物の若苗を透明なキャップで覆う栽培方法です。これにより、保温や防虫効果を高め、植物の健全な成長を促進します。

  • キッチンガーデン(きっちんがーでん)とは、家庭の庭やベランダで野菜やハーブを育てる小さな家庭菜園のことです。新鮮な食材を手軽に収穫できます。

  • キセニア(きせにあ)とは、受粉によって種子が形成される過程で、花粉の遺伝子が胚乳や種皮に影響を与える現象のことです。特にトウモロコシでよく見られます。

  • 気根(きこん)とは、植物の茎や枝から空中に伸びる根のことです。気根は空気中の水分や養分を吸収し、植物の成長を助ける役割を果たします。

  • 園芸療法(えんげいりょうほう)とは、園芸活動を通じて心身の健康を促進する療法です。植物の栽培や庭作りを通してリラクゼーションやリハビリを行います。

  • 越年草(えつねんそう)とは、秋に芽生えて翌春から夏にかけて成長・開花する植物のことです。種子が一冬を越えて次の年に発芽します。

  • 越冬野菜(えっとうやさい)とは、寒い冬を越して収穫される野菜のことです。耐寒性があり、冬の低温でも成長する特性を持っています。

  • 枝抜き(えだぬき)とは、果樹や植物の成長を促進し、収穫量や品質を向上させるために、不要な枝を剪定する作業のことです。

  • 腋芽(えきが)とは、植物の葉の付け根(腋)にできる芽で、新しい枝や花、果実を形成する重要な部分です。

  • 腋果(えきか)とは、植物の葉の付け根(腋)から生える果実のことです。多くの果樹や花卉で見られます。

  • APG分類(えーぴーじーぶんるい)とは、被子植物の系統分類を最新の科学的知見に基づいて整理するための国際的な分類体系です。植物の進化と遺伝関係を反映します。

  • A.A.S.(えーえーえす)とは、All-America Selectionsの略で、優れた園芸品種を評価・選定する非営利組織です。新しい品種の認知と普及を支援します。

  • 栄養繁殖(えいようはんしょく)とは、種子を使わずに植物の一部から新しい個体を増やす方法です。挿し木や株分けなどが含まれます。

  • 栄養生長・栄養成長(えいようせいちょう)とは、植物が葉や茎、根を成長させる段階のことです。光合成で得たエネルギーを利用して、体を大きくします。

  • 営農指導員(えいのうしどういん)とは、農業者に対して技術や経営のアドバイスを行い、農業の効率向上と持続可能な経営を支援する専門家です。

  • エアレーション(えあれーしょん)とは、土壌や水中に酸素を供給する作業やプロセスを指します。これにより、作物の根の発育や微生物の活動が促進され、健康な植物成長を支えます。

  • 上根(うわね)とは、植物の地表近くに広がる浅い部分の根のことです。地表付近の水分や栄養を吸収する役割を担います。

  • 裏作(うらさく)とは、一年間に同じ農地で二つ以上の作物を交互に栽培する方法です。これにより、収穫量を増やし、土地の利用効率を高めます。

  • 畝寄せ栽培(うねよせさいばい)とは、成長した作物の根元に土を寄せて土盛りを行う栽培方法です。これにより、根の発育を助け、作物の安定性を高めます。

  • 畝間(うねま)とは、農地において作物を栽培するために設けた畝(うね)と畝の間のスペースのことです。通路や作業スペースとして利用されます。

  • 畝立て・畝幅(うねたて・うねはば)とは、農地に作物を栽培するために畝を作り、その幅を決める作業のことです。適切な畝幅は作物の成長に影響します。

  • 畝(うね)とは、農地に作物を栽培するために土を盛り上げて作った列のことです。排水性を良くし、作物の成長を助けます。

  • 内芽(うちめ)とは、植物の枝や茎の内側に位置する芽のことです。剪定(せんてい)や育成管理において重要な役割を果たします。

  • 植え傷み(うえいたみ)とは、移植後の植物が根のダメージや環境の変化によって弱ってしまう状態を指します。適切な対策を取ることで回復が可能です。

  • ウィーピング作り(うぃーぴんぐづくり)とは、植物の枝を垂れ下がるように整える手法で、特に樹木やバラに使われます。美しいしだれの形を作り出します。

  • 忌地(いやち)とは、同じ場所で同じ種類の作物を繰り返し栽培すると、収量や品質が低下する現象で、連作障害(れんさくしょうがい)とも呼ばれます。ただし、両者には微妙な違いがあります。

  • 遺伝子検査法・DNA検査法(いでんしけんさほう)とは、植物や動物の遺伝子を調べて、その特徴や病気への抵抗力を確認する方法です。農業においては、作物の品質向上や病気予防に役立ちます。

  • 遺伝子組換え(いでんしくみかえ)とは、特定の目的のために生物の遺伝子を人工的に変更する技術のことです。例えば、病害虫に強い作物を作るために使われます。

  • 遺伝・遺伝子(いでん・いでんし)とは、生物が持つ性質や特徴を親から子へ伝える仕組みです。例えば、作物の形や色、病気への強さなどが含まれます。

  • 一季咲き(いっきざき)とは、植物が一年に一度だけ花を咲かせることです。特にバラなどで見られる性質で、一定の季節に集中して咲きます。

  • 萎凋病・萎ちょう病(いちょうびょう)とは、植物の葉や茎がしおれ、最終的に枯死する病害です。病原菌が根から侵入し、導管を詰まらせることで水分と栄養の供給が妨げられ、植物が萎れます。

  • 一番花(いちばんか・いちばんばな)とは、植物がそのシーズンに最初に咲かせる花のことです。農作物の成長や収穫の指標として重要です。

  • 一年草(いちねんそう)とは、種から芽を出し、花を咲かせ、種を作って枯れるまでのサイクルを一年以内に完結する植物のことです。農業や園芸で広く栽培されます。

  • 一年枝(いちねんし)とは、その年に新しく成長した枝を指します。この枝は植物の成長において重要な役割を果たし、来年の果実や花の基礎となります。

  • 移植(いしょく)とは、苗や若い植物を育苗場所から実際に育てる場所へ移動させて植え替える作業のことです。このプロセスにより、植物は適切な環境で成長できます。

  • 異常主茎(いじょうしゅけい)とは、植物の主茎が正常に成長せず、異常に形やサイズが変化する現象です。栄養不足や病害虫などが原因となります。

  • 石ナス(いしなす)とは、ナスが硬く小さく育ち、食べられなくなる現象です。主に栄養不足や病害虫の影響で発生します。

  • 育苗(いくびょう)とは、種子から苗(なえ)を育てる過程を指し、健康で強い苗を作ることを目指します。農業において、収穫量や品質を高めるために重要なステップです。

  • 維管束(いかんそく)とは、植物内で水分や養分を運搬するための管状組織のことです。これにより、植物は効率的に成長します。

  • 誘引(ゆういん)とは、植物の茎や枝を支柱やネットに固定して、成長をコントロールする技術です。これにより、植物が健康に育ち、収穫がしやすくなります。

  • アレロパシー(あれろぱしー)とは、ある植物が他の植物の成長や発芽を抑制する物質を分泌する現象です。この現象は、農業での雑草管理などに活用されています。

  • 雨除け栽培(あまよけさいばい)とは、ビニールやシートを使って雨から作物を守りながら栽培する方法です。これにより、病害虫の発生を抑え、収穫量を増やすことができます。

  • 亜熱帯(あねったい)とは、熱帯と温帯の中間に位置する気候帯のことです。この地域は年間を通じて温暖で、特に果樹類や熱帯植物の栽培に適しています。

  • 岐根(きこん)とは、植物の根が途中で分かれた形になっていることを指します。岐根は水や養分の吸収を助け、植物の成長を促進します。

  • 木子繁殖(きごはんしょく)とは、親植物の基部から生える木子(小さな株)を利用して新しい植物を増やす方法です。多くの植物で利用され、効率的な繁殖方法です。

  • 奇形果(きけいか)とは、通常の形状から外れた変わった形の果実のことです。栽培環境や遺伝的要因によって発生します。

  • アーチ仕立て(あーちしたて)とは、植物を支柱(しちゅう)やワイヤーでアーチ状に誘引する栽培方法です。これにより、空間の有効活用や収穫のしやすさ、通気性の向上が図れます。

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