ブロッキング(ぶろっきんぐ)とは、苗の育成過程において、育苗(いくびょう)の後期に苗の株間に切れ目を入れて根を切断する作業を指します。この作業は、苗の生育を一時的に抑制することで、根の発達を促進し、移植後の活着(かっちゃく)率を高めるために行われます。ブロッキングは、特に野菜類や果樹類の苗作りにおいて、重要な栽培手法の一つです。同意語としては「断根(だんこん)」があります。
ブロッキングは、苗が一定の成長段階に達した後期に行われる作業で、主に苗の根部に注目して行います。苗が十分に成長し、株間が狭くなった状態で、そのまま放置すると根が絡み合い、移植後に苗が順調に成長しなくなるリスクがあります。そこで、株間に包丁や専用の器具を使って切れ目を入れ、根を切断します。これにより、苗の根系は刺激を受け、再び成長を開始する際には、より強い根張りが形成され、土壌にしっかりと定着します。
ブロッキングの目的は、苗の根をあえて切断することで、その後の発根(はっこん)を促進し、移植後に苗が順調に活着しやすくすることです。これは、根が強化されることで、苗が栄養や水分を効率よく吸収できるようになるためです。また、ブロッキングにより、苗の生育が一時的に鈍化するため、移植時期を調整することができ、農作業のスケジュールを柔軟に管理することが可能になります。
ブロッキングの具体的な手順は、まず育苗トレイやポット内で苗が一定の大きさに育った段階で行います。株間に沿って包丁や専用の断根器具を使用し、苗の根を適度に切断します。この際、あまり深く切り込みすぎると苗が傷みすぎる恐れがあるため、注意が必要です。切れ目を入れた後は、苗の根が再び発根し、より強い根系を形成するまで数日間、管理を続けます。この期間中、適度な水分と栄養を与えることが重要です。
ブロッキングには、以下のような役目や役割があります。