点滴灌水(点滴潅水)とは
点滴灌水とは、専用のチューブやホースを用いて作物の根元に直接、水や液肥を少量ずつ供給する給水方法のことです。土壌表面ではなく、植物が水分を必要としている根の部分にピンポイントで灌水するため、水や肥料のムダが少なく効率的です。また、植物の成長が安定し、病害のリスクを抑える効果もあります。
一般的な灌水チューブより高価ですが、株元に均一にポタポタと灌水させる特徴があり、過剰な水分が無い分、毛根への負担が少なく、それにより生育が安定します。節水効果、湿度低下により病気の抑制に繋がります。また生育ムラが少ないなどのメリットがあります。
製造元・発売元及び製品名
製造・発売元 | 製品名 | 特徴 |
---|---|---|
点滴と散水の同時灌水 | ||
点滴タイプ 長い距離でも均一に灌水 | ||
圧力調節機能つき | ||
点滴潅水ドリッパ-チューブ 圧力補償機能 自浄機能付き | ||
点滴潅水チューブ 圧力補正 水垂れ防止 | ||
点滴潅水チューブ 詰まりにくい構造 | ||
点滴潅水チューブ 詰まりにくい構造 好評の白色 | ||
点滴潅水チューブ 薄型で根が入りにくい構造 | ||
点滴チューブ 樹木の灌水 地表敷設タイプの露地圃場灌水 | ||
圧力補正付きオンラインドリッパー | ||
圧力補正付き点滴潅水チューブ | ||
白が光を反射し、パイプ表面温度上昇を抑制 熱水による根への影響が少なく、パイプ詰まりの原因となるバクテリア等の増殖、堆積を抑える 強度と柔軟性に優れた二層構造 | ||
点滴灌水チューブ。灌水の均一性が高い。 | ||
点滴灌水ホース。厚みのある商品で、露地栽培向き。圧力補正機能付きもあり。 | ||
超低水量灌水で大規模面積に威力を発揮 地中灌水も可能 | ||
点滴灌水チューブ 長尺でも均一灌水 | ||
圧力補正機構付ドリッパーを内蔵 一定水量の灌水が可能 ラム17の後継 | ||
点滴灌水チューブ 33mmの大型点滴チップで安定した点滴灌水 | ||
点滴灌水チューブ 長尺でも均一灌水 | ||
点滴灌水チューブ 長尺でも均一灌水 | ||
ドリップかんがい | ||
点滴チューブの洗浄剤 |
点滴灌水のメリット
点滴灌水の主なメリットは次の通りです。
-
水や肥料の節約 従来の散水方法に比べ、必要最小限の水や肥料だけを与えられるため、大幅な節水・肥料コスト削減が可能です。
-
収穫量・品質の向上 植物が必要とするタイミングと量を最適化して灌水することで、作物の成長が安定し、品質の高い収穫物が得られます。
-
労力の軽減 自動化も簡単で、灌水作業に必要な労力と時間を削減できます。広い農地でも効率よく管理が可能です。
-
病害の予防 葉や茎を濡らさず根元にのみ水を与えるため、湿気による病害のリスクを軽減できます。
点滴灌水の仕組み
点滴灌水システムは主に以下の部品から構成されます。
-
点滴チューブ(灌水チューブ)点滴灌水用ホース
-
圧力調整器
-
フィルター
-
灌水用ポンプ(必要に応じて)
これらの部品を組み合わせて水や肥料を低圧で少しずつ送り出し、各植物に均一に供給します。特に点滴チューブは、一定間隔で穴が開けられており、設定された量の水が均等に出るよう工夫されています。
点滴灌水の自作方法
本格的なシステム以外にも、家庭菜園や小規模な農園であればペットボトルなど身近な材料で簡単に自作することも可能です。具体的な方法は次の通りです。
-
ペットボトルに小さな穴を開ける。
-
ボトルに水を入れ、作物の根元近くに設置する。
-
水がゆっくりと滴るよう穴の大きさを調整する。
これにより、手軽に点滴灌水を体験することができます。
点滴灌水システムの選び方
本格的なシステムを導入する場合、栽培作物の種類、農地の広さ、使用目的によって最適なシステムが異なります。専門業者からのアドバイスを受け、適切な機材を選定しましょう。
点滴灌水で注意すべきこと
点滴灌水ではチューブやホースが詰まりやすいため、定期的なフィルター清掃や薬剤洗浄が必要です。また、点滴口が詰まった場合は早めに対処しましょう。
まとめ
点滴灌水は水や肥料の効率的な利用と収穫量向上に役立つ、非常に便利な灌水方法です。初心者でも簡単に導入できるため、農業経営から家庭菜園まで幅広く活用できます。導入を検討する際は、用途に応じた適切なシステムを選び、効果的な水管理を実現しましょう。